日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

堂場瞬一「讐雨」刑事・鳴沢了

2006-07-22 | 読書
 昨日に引き続き本の話。
読書が嫌いな人、ごめんなさい。

堂場(どうば)瞬一の本はこれで5冊目になる。
シリーズとしては「熱欲」がまだ読んでいない。
20代の禁欲的なカッコマン刑事、
鳴沢は今回はかなり傑作な身なりで事件解決に向かう。
車の爆破事件に巻き込まれて、病院に担ぎ込まれる。
頭を縫うケガをししながら病院を抜けだして聞き込みに行く。
重要人物の奥さんに大根でたたかれ、
血まみれになった。

以前の鳴沢では考えられない姿だ。
さらに最後の追跡劇では傷口をテーピング巻きにして出かける。
バイクのヘルメットさえかぶれない。
そんな姿から繰り出す、必殺技・・
変な姿でもカッコいい。

思わせぶりな私生活と、刑事が被害者になった時の心情。
う~~ん、そうか・・
相変わらずの爽快感の中にも、
作者の主人公を見る目(?)が変ってきた気がする。
背骨に鋼鉄の板が入っていたのが、
杉板くらい柔らかくなったような、
人間臭くなったような・・

このまま行くと、まじめな硬骨漢が道化に見えるなんてことにはならないか?
無駄な心配をしてしまう。
心理描写とお話し上手な堂場氏はオンザエッジを目指すのか??
多分違う・・
無駄な想像も読後の楽しみだ。

次の前に「熱欲」を読まねば、
大きな書店でないと置いてない。
新宿で探すしかないか?

コメント
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