日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

プロ中のプロの本屋さん

2006-12-08 | 読書
高村薫「マークスの山」は最初は(上)だけ買った。
乱読がたたってダブルブッキングをする事がある
1ページ読んで気づく事もあれば、最後で分かる事もある。
同じ本が2冊になる事ぐらい間抜けな事は無い
今回も「あるいは」と別に買う事にした。

すぐに「読んでない」ことに気づき近くの本屋さんに行った。
新聞広告に出たばかりなので平積みを探したが「無い」
その横では本をチョンチョン触ったり動かしたりしている人
場所が空くのを待って一回りしてきてもまだチョンチョン
店員さんだと気づいて「マークスの山は何処ですか?」聞いた。
「う」と言う感じでその人は背を伸ばし、指先が本棚の高い所に一直線
迷う事なく「マークスの山」をつかむ
「下ですよね」
「はい」
何でだろう?
作者もいわず、出版社も言わず、上下も言う事なく差し出された。
本の山の中から、この本の在りかがしっかり分かっていた。

今どきは店頭に本の検索機を操作して探す事が出来るが
こんな機械がいらない人もいた。

友達に話すとやはり驚いて
「それって嬉しいですよね」
「ほんとプロ中のプロ」
何処にも目立たないけれど仕事に誇り(?)を持っている人がいるものだ。

方南町の本屋さん「秀文堂」の話
写真は桜の落ち葉
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする