日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

ハードボイルド・車椅子の殺人者

2007-05-11 | 読書
沢木冬吾著「償いの車椅子」
書店で見かけ「車椅子の主人公」に興味を覚えて買った。
この本くらい説明の無い文章は珍しい
主人公が「無口」のせいか?
作者が「無口」か?意図的なのか?
ぶっきらぼうというか、会話の間に説明が無い
行間を読み、想像する。
始めは戸惑ったものの、しばらくすると慣れる。
次に読む本はきっと「うっとおしい」だろう。



設定に驚かされる
「車椅子の元刑事」が復讐に戻ってきたと周囲は警戒をする。
元の職場の「公安」の刑事達
この設定を「ヤクザ」屋さんに変えても無理はなさそうな人たち。
少しだけ上品かも

脊髄損傷で半身不随、身体の手入れをする時の状況は
実にリアルで正解、良く調べはついている。
弱みのはずの半身不随が隠れみの、長年の殺人計画を実行に移す。
弱みを見据え、鍛えた上半身、見かけを利用して強みに変換。
本当の弱みは「姪」と「甥」
この辺りは「お願い」と言われると「はいはい」言うことを聞く私と同じ。

物語は佳境にはいり想像を絶する「ドンパチ!」
私情をはさまぬ大量殺人鬼と化す。
こは「日本映画学校中退」が役に立ったのだろう。

ネットで検索して見た。
本の情報以外は極めて少ないが、出身校の「花巻東高校」の
ページに「本校出身者のミステリー作家・・」出版された書籍がでている。
花巻東高校トピックス一覧
これは嬉しいことだ。
作家も励みになるし、生徒も読む気になるだろう。
学校自体が頑張っているような気がする。

ついに出た第3弾「天国の扉」読む気になってくる。

コメント
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