日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

堂場瞬一著「水を打つ」上・下

2010-12-02 | 読書
久しぶりの読後感です。
10月の「激流」の後に
湊かなえ著「告白」に続いて読んだ先月
昨日は真保裕一著「最愛」を読み終えた。

「告白」は映画化されたベストセラーながら
読後感はすっきりしない後味の悪さが残る。
「最愛」は更に輪をかけて気味悪さが押しよせる。
自分の内面と対比しすぎるのかもしれないが、やはりお薦めはしたくない。

その点「水を打つ」はスッキリ、さわやかな気分にさせてくれる。
(私が単細胞なのかも)



堂場瞬一は警察ミステリーの他にスポーツ物を書いているが
スポーツ嫌い、観戦も今ひとつのスポーツ音痴の私だが
歩く事、泳ぐ事は人並み(?)に出来るので読む事にした。

オリンピックで銀メダルのベテランスイマーと
大口をたたく高校生スイマー
体力の限界が見えたベテランと、伸び盛り泳ぐ度に記録更新の高校生
アスリートたちの心の葛藤とスイミング生活を新鮮に感じながら読み進めた。

平泳ぎの北島康介曰く「水泳にまぐれは無い!」
毎日毎日の泳ぎ込みと鍛錬と気持ちのコントロール
一日たりとも無駄にしない修行僧のごとき生活。
ドーピング問題が俎上に上がるのかと思いつつ読み進むが予測は大外れ

若手に追い上げられ、高速水着のトラブルに巻き込まれ
数日にしてコーチに変身するベテラン
高校生の担当になるが彼のトラウマを解決しようと模索する。
この本でのドーピングは薬物ではなかった・・

北島康介の快進撃が忍ばれ、メダルへの執念と
それぞれの物語の一環が想像出来る
スポーツ観戦がひと味違ってくる上下刊です。
(スポーツ音痴の言葉とは思えない?)
コメント
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