日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

恩田陸著「蜂蜜と遠雷」

2018-05-11 | 読書
先日お施主さんから頂いた1冊
恩田陸著「蜂蜜と遠雷」幻灯舎刊



カバー無しで頂いた、机上に置くと聖書の様だが



恩田陸さんの本は初めてだし、単行本を読むのも久し振り
その上、音楽音痴(特にクラシック)なのに
すらすらと、面白く読めた(一小節ごとに待ち遠しかった)

直木賞受賞のこの作品は特異な筋運びと
国際ピアノコンクールという特殊な分野を音楽音痴な私でも
ワクワクドキドキしながら読ませる。

ピアノコンサートをドタキャンした天才少女と言われた 栄伝亜夜20才
蜂蜜飼いの親と移動しながらピアノを弾く天才小年、風間塵13才
ジュリアードのピカピカ王子 マサル19才
音楽教室で働く所帯持ちの 高島明石23才

若い子たちが持てる才能を第一次予選から、本選まで昇華させつつ勝ち進む
熾烈なのに、交差し、仲良く認めあい
野望より音楽愛が前面に打出た物語

章立てが(目次より)
 エントリー
 第一次予選
 第二次予選
 第三次予選
 本選
と、時系列で進み、あいま合間に互いの交流が進む
目次の次のページには、4人が弾いたリストがキッチリと書き込まれている。

クラシック音痴の私にはリストを見ただけではなんにも分からないが
音楽好きには堪らない事だろう。

こんな専門的な題材で、これほど面白く読ませる作者なのか?
同じ曲を弾いてもこれほど違う感想を持つものなのか?

目から鱗がパラパラ落ちた
お勧めの本でした。
コメント
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