日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

浅田次郎著「母の待つ里」

2024-08-31 | 読書

台風10号の影響で黒い雲が低くなってきた。

いまにも降りそうだが、
いまかいまかと上を見ても
いまだに降らない、

先日読み終えた一冊
浅田次郎著「母の待つ家」新潮文庫刊
https://www.shinchosha.co.jp/book/101929/

自然体で生きてきた大企業の独身社長
40年ぶりにふるさとに帰ったが
見知らぬ土地に、親しげな人たち

「きたが、きたが、けえってきたが――。」

母に囲炉裏端に誘われ、昔ながらの郷土料理を味わい
薪で沸かしたお風呂に入り
雨戸を立て込んだ部屋の布団で寝て感慨に浸る、、

どこかに齟齬を抱えながら読み進む

地域ぐるみの(作者の)壮大な作り話

「ジェッジェジェ〜」の里での仕掛け?

作り話(小説)に入れ込んだ、
作り話に乗っかり嬉々とした人たち。

想像を絶する寂しさ(?)の体感者達(と思う)
違和感(小説に違和感とはどうしたものか?)を抱きつつ
作者の企みにまんまと乗せられて、涙ぐむ。

そんな3人に後から駆けつける一人が加わり
4人が入れ替わりで紡ぐ望郷の物語
既にBSでドラマ化もされて、
9月にはまた放映されるらしい。

出来た社長秘書が「息子さんでなければダメですか?」
愛の告白にも気づかず、鈍感な社長
見てみたい気もする。


ブログを書き終えてベランダを見ると
グッショリ濡れていた。


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