堂場瞬一著「断絶」中央公論新社刊
昨夜読み終えた一冊
東京から特急で1時間程度の地方都市「汐灘サーガ(物語)」の第二弾
前作の「長き飴の烙印」で始まった地方都市は
何とはなしに静岡辺りと想像していたが
上野から1時間なら「水戸」あたりだろうか?
海岸で銃で死亡した女性の遺体
身元が分からないまま、自殺と決めて捜査中止の指示が出る。
中年刑事石神は納得出来ないまま極秘捜査に出る。
一方家業となった衆議院議員の劔持は汐灘の名士
個人よりも汐灘の利益を優先してきた議員の後継者を指名すべく
悩みが尽きない日々。
議員個人の友情と口外出来ない秘密
元汐灘市のナンバー3の地位にあった父親を持つ石神刑事
大嫌いな東京に手がかりを探しに出っ張る
仕事上の顔と個人生活の顔
夫々の顔を交差させつつ物語の収束に進む。
堂場瞬一ほど警察の物語を事実に即し(知らないので多分)
リアルに書き進めた作家は始めてだと思うが
「断絶」は議員の私的役目もリアルに「そうだったのか」納得させられる。
物語は読み手の思う方向に着々と進むが
最後に逆転一発も用意されている。
堂場瞬一の刑事物の中でもピカッと光る本になっている。
巻末の解説は池上冬樹/文芸評論家
解説文もピカイチ
読者が(私が)気付かない所を補足し
作家の知らない点を教えてくれる。
最初に読んでも,最後に読んでも本文にチャチをいれない賢明さが
「解説」として感心した。
解説までシッカリ読まれることをお勧めする
超特級の文庫本です。
昨夜読み終えた一冊
東京から特急で1時間程度の地方都市「汐灘サーガ(物語)」の第二弾
前作の「長き飴の烙印」で始まった地方都市は
何とはなしに静岡辺りと想像していたが
上野から1時間なら「水戸」あたりだろうか?
海岸で銃で死亡した女性の遺体
身元が分からないまま、自殺と決めて捜査中止の指示が出る。
中年刑事石神は納得出来ないまま極秘捜査に出る。
一方家業となった衆議院議員の劔持は汐灘の名士
個人よりも汐灘の利益を優先してきた議員の後継者を指名すべく
悩みが尽きない日々。
議員個人の友情と口外出来ない秘密
元汐灘市のナンバー3の地位にあった父親を持つ石神刑事
大嫌いな東京に手がかりを探しに出っ張る
仕事上の顔と個人生活の顔
夫々の顔を交差させつつ物語の収束に進む。
堂場瞬一ほど警察の物語を事実に即し(知らないので多分)
リアルに書き進めた作家は始めてだと思うが
「断絶」は議員の私的役目もリアルに「そうだったのか」納得させられる。
物語は読み手の思う方向に着々と進むが
最後に逆転一発も用意されている。
堂場瞬一の刑事物の中でもピカッと光る本になっている。
巻末の解説は池上冬樹/文芸評論家
解説文もピカイチ
読者が(私が)気付かない所を補足し
作家の知らない点を教えてくれる。
最初に読んでも,最後に読んでも本文にチャチをいれない賢明さが
「解説」として感心した。
解説までシッカリ読まれることをお勧めする
超特級の文庫本です。
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