元全共闘とかレッテルを貼られているわりには、千谷由人官房長官というのは、新左翼のイデオロギーとは無縁だったようだ。頭が良くて東大に入り、中退しても弁護士になったのだから、抜け目のない男なのである。学生時代の仙谷は構造改革派であったといわれるが、中核派のように街頭で暴れたわけではないから、クレームもなく、日本社会党から国会議員に当選できたのだろう。せいぜい、いいだももの本を読んでいた程度ではないか。1956年のスターリン批判以降の日本の新左翼は、それこそ悪戦苦闘を重ねながら、独自の戦いをしてきた。そして、彼らが正面の敵として想定したのは、既成サヨクであった。つまり、日本共産党と日本社会党によって、革命運動がゆがめられていると考えたのだ。ソ連や中共に対しても批判的であった。千谷が中共のことを誤解していたと語っていたが、元全共闘の言葉としては、絶対にありえないことだ。マオイストであったとすればなおさらだ。高橋和己のような繊細さを持ち合わせていない仙谷を、全共闘崩れとかいうのは、おこがましい話なのである。しかも、千谷の露骨な権力志向は、元全共闘にはあるまじきことだ。
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