民主党がコップの中の争いで次の総理大臣を決めようとして、政権のたらい回しを画策していることについて、どうしてマスコミは批判しないのだろう。自民党であったならば、それこそ連日揶揄されるのに。しかし、いくらマスコミを味方につけても、民主党を信用している国民はほんの一握りだ。福島第一原発に関しても民主党政権は、自分たちが攻撃されるのを恐れて、大事な情報を隠蔽している。今日あたりも、NHKは汚染水浄化設備がストップしていること伝えてはいるが、そのことで何が問題になるかについては、一言も言及していない。民主党政権の逆鱗に触れるのを恐れているからだろう。「東京電力でトラブルの原因を調べるとともに、設備の復旧を急いでいます」といつもの通りの紋切り型だ。民主党政権を擁護することは、国民を敵に回すことと同じであり、それすら理解できないのであれば、ジャーナリスト失格ではなかろうか。今の民主党には、総理大臣になって欲しい人材は1人もいない。マスコミが無理して名前を挙げたりしているが、国民の心は、とっくの昔に離れている。真実を語ることなく、マスコミを動かしてデマばかり流している連中を、信用しろというのが無理だ。国民の怒りが爆発する前に、総選挙をした方がかえって民主党のためだと思うのだが。
今日はお墓参りに実家に行くが、例年と違うのは、放射性物質による汚染が深刻になことだ。会津にこの先も住み続けられるだろうか、との不安が頭をよぎってならない。日々眺める風景は、まったく以前と変わりがない。しかし、3月11日を境にして、農産物は汚染され、放射能に恐れおののく地に変貌したのだ。実家のお墓には、三十代半ばで死んだ父が葬られている。旧制中学から予科練に志願し、特攻隊として出撃する直前に終戦を迎えた。すでに搭乗する戦闘機はなく、練習機に爆弾を吊り下げて、海面をすれすれに飛ぶことだけを教えられた。国のために死ぬことに、少しの迷いもなかっただけに、予想もしなかった敗戦は、父にとっても大きな衝撃であった。当初は虚脱状態に陥り、釣りばかりをしていた時期もあったそうだ。そして、何とか立ち直って事業を始めた矢先に病魔に倒れたのである。父がこの世を去ってから50年以上が経ったが、まだまだ日本の戦後は終わっていない。米国に一方的に押し付けられた原子力発電所の事故で、会津を含む福島県は、危機の真っ只中にあるからだ。地震をまったく想定していない原発をつくったのは、大東亜戦争で負けたからであり、父の早過ぎた死と同じように、敗戦国家日本の悲劇なのである。