草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

保守派言論の根本はコモンセンスであり「トピカ」だ!

2015年02月07日 | 思想家

ブログのアクセス数が300万を突破した。声なき声の一つとして、保守派の立場を主張してきたことが、一定程度評価されたのではないかと思う。刻々と変わりいく状況のなかで、どこの党派にも属さず言論戦を挑むことは、ある意味で無謀であるかも知れない。地方に暮らすというハンディは拭い切れない。それでも、読んでくれる人たちがいるのは、日本人のなかにコモンセンスがあるからだろう。一つのイデオロギーで物事を判断するのではなく、バランス感覚や倫理的な物の見方を重視する。おのずとそれで結論が見えてくるのである。中村雄二郎は『死と生のレッスン』において、ヴィーコの「トピカ」について「各人がそれぞれの言語学的記憶を駆使し、それを組み合わせることによって具体的な問題を解決するための方法」と書いている。さらに、その説明にあたっては、アルベルトゥス・マグネスの「記憶というものは、現在の振舞いや未来への賢明な期待をめざして過去の物事を想起するために使われるときには、賢慮になる」との言葉を紹介しながら、「記憶それ自体はまだ魂の感性的部分にとどまっているが、想起の働きは魂の知的部分に属するというわけである。したがって、現代的に言いなおせば、賢慮とは、各人が記憶の底から浮かび上がらせたさまざまな知識を、実践のために全人格的に統合したものだということになる」と解説している。コモンセンスこそが問題解決の根本だというのだ。イデオロギーに束縛されて、物が見えなくなっている時代にあっては、謙虚な姿勢を過去から学ぶべきなのである。

 

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