草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

安倍首相の大改革が米国のためであってはならない!

2015年02月13日 | 思想家

日本の政治は難しい局面に立たされているのであり、その厳しさを訴えることが先ではないか。安倍首相は昨日の施政方針演説で「戦後以来の大改革」と大見えを切ったが、そんな単純なことでいいのだろうか。尾高朝雄は国際社会が、国家とは違った原理で働いていることを見抜いていた。国家の内部であれば、公平な配分を行うために、それなりの秩序の変更もありうる。しかし、国際社会は平和を重んじるあまり、秩序の変更を認めたがらないのである。国際社会の配分の不平等を容認すれば、混乱が起きるのは必至であり、それが大問題なのである。グローバリズムが現在の国家間の力関係をそのままにして、それに応じて恩恵を受けるのであれば、日本のような国家は貧乏くじを引かされる。世界の経済の円滑な運行を妨げないとしても、それによって日本という国家の主権が制約されてはならない。農協や電力の改革にしても、アメリカの要求のままであれば、日本国民の前途は暗いものになってしまう。困難な綱渡りであることを安倍首相は口にすべきである。アメリカの譲歩がなければ、日本は滅亡の危機にさらされるのである。尾高は「国際社会の秩序を正義の線に沿うて維持して行くためには、国家を単位とする国際政治と国境を超えた世界経済との調和を図る外に考えられる適策はないといわなければならないのである」と書いているが、安倍首相はその言葉を噛みしめるべきではないだろうか。

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