草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

歴史や伝統を無視したデモクラシーは独裁者を喜ばせるだけだ!

2016年03月02日 | 思想家

デモクラシーとは民衆による支配ということである。それを絶対視する意見があるが、時には国民が誤った選択をする場合だってある。ヒトラーやスターリンが権力を握ったのは、彼らが多数派を形成したからである。今アメリカの大統領選挙で起きているトランプ旋風も、アメリカ国民のかなりの部分が支持しているからである▼現在の日本国憲法でも国民主権が強調されている。その前文において「そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及ぶ詔勅を排除する」と述べている。民衆による支配への歯止めがまったくない。それが暴走するような事態がまったく想定されていないのである▼天皇をどう位置付けるかで里見岸雄は「天皇は不偏不党、広大無私であり、民族生命神聖の観念が、その個体に集中発言する至高の君主であって、一身に大日本国を体現し、一切の権力を超越し、国勢国情に関し、政府の奏上するところを聞き、国民の活動を見、国を統べ知り、以てその天職を行う」(『憲法・典範改正案』)と書いている。健全なデモクラシーのためには、日本の歴史と伝統がバックボーンになくてはならない。そこにもまた、押し付け憲法の重大な欠陥があるのだ。

 

にほんブログ村 政治ブログ 政治評論へ

 

               ←応援のクリックをお願いいたします。

 

 

政治 ブログランキングへ

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする