高市総務大臣が発言すると大問題になり、民主党政権の閣僚が口にすればお咎めなし。まずそれから異常ではないだろうか。安倍政権を批判するためには何でもありの朝日新聞は、今日の朝刊では樋口陽一らの憲法学者の記者会見を大々的に報道している。放送法に書かれている通りに電波を停止すれば、それは憲法違反になるのだという▼まず高市発言を云々する前に、民主党政権化で成立した放送法が違憲であるかどうかを議論すべきではないか。法律自体に瑕疵がなくて、高市大臣だけを槍玉に挙げるのは理解に苦しむ。表現の自由や言論の自由を声高に主張するのならば、それが本筋ではないだろうか▼樋口らの「放送法規制問題に関する見解」には「憲法の基本原理への攻撃をも、それを擁護する主張と対等・公平に扱うよう強制すべきだとの主張は、憲法の基本原理自体と齟齬を来す」と書かれており、それこそ自由な言論を弾圧することになる▼そもそも今の憲法を神聖視する理由がどこにあるのだろう。彼らは法哲学のメインテーマである憲法制定権力としての、革命権や国家緊急権をどう考えるのだろう。朝日新聞の最後の拠り所は憲法学者だとしても、戦後日本の言論空間を縛ってきた憲法を絶対化して、安倍政権をこきおろす材料に使うのは、あまりにも愚かである。
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