いくら自民党であっても、絶対ではないわけだから、対抗する野党に頑張ってもらいたいという気がしないでもないが、立憲民主党や国民民主党はあまりにもいい加減である。共産党や社民党に擦り寄って、一体何をしたいのだろう▼国政選挙で勝つためには、反自民でまとまるしか能がないのだろう。我が敬愛する花田清輝は『乱世をいかに生きるか』に収録された「小心翼々」で、ただただ野合するしかない者たちをこきおろした。サント・ブーヴの言葉を引用して、無原則な統一戦線の危うさを問題視したのである▼「大声をあげると微妙なバランスがやぶれて、さっそく、なだれをうって崩壊しはじめる鉱山の坑道やアルプスの危険な道路のように、もしも人々が本当のことを大声でしゃべりだしたなら、社会というやつは、一瞬といえども持ちこたえることができず、たちまち大音響を発して根底からひっくりかえってしまうにちがいない」▼昔統一戦線と呼ばれていたことは、今では反自民の選挙協力である。参議院選挙が近づくにつれて、立憲民主党や国民民主党は、共産党や社民党に足並みを揃えつつある。政策的なことをお互いが論じれば、まとまることは難しい。それを避けるには、棚上げにするしかない。下手なことを口にすれば、一変で選挙協力は空中分解をする。本音を口にできないわけだから、国民から支持されるわけはないのである。
応援のクリックをお願いいたします