大阪維新の会に対する期待が高まっているようだが、ここは安易に妥協すべきではないだろう。とくに、気になってならないのは、安全保障についての考え方だ。アメリカは徐々に、東アジアからも軍事力を引き、同盟国に頼るようになっている。それだけに、日米同盟というだけで、日本の安全が保たれるかというと、はなはだ心もとないのが実情だ。すでにアメリカは、日本の自衛隊を傭兵として活用することを明言している。どこまで日本が協力するかは、避けては通れなくなっているのだ。そこで問題になってくるのは、自衛隊にとって、守るべき価値とは何かということだ。三島由紀夫が主張したように、日本の文化概念としての天皇性を復活させるべきだろう。それは同時に、菊の栄誉的大権を自衛隊に与えることである。そのためには「天皇に栄誉大権の実質を回復し、軍の儀仗を受けられることはもちろん、連隊旗も直接下賜されなければならない」(『文化防衛論』)のである。戦後体制を打破するには、見せかけの維新ではなく、本当の維新を実現しなくてはならない。軍人である自衛隊の諸君が、命を捧げるべきは、アメリカ流の自由と民主主義ではあるまい。それこそ、私たち日本人が連綿として受け継いできた文化であり、その象徴である天皇陛下を死守することなのである。今こそ私たちは、時流の媚びるのではなく、保守民族派の王道を歩むべきではなかろうか。
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