今日は二十四節気でいう白露。日中はまだ残暑が続くが、朝晩は冷えるようになり朝露が降りる始める時期のことをいうが、まさに暦どおりに昨日ごろから秋を知らせる風が心地よく感じるようになった。
今回の「あの一枚」は、京都でみた感動の絵画5枚。襖絵や壁画、天井画として世に伝わってきたものである。それぞれの一枚から、時をかさね積み上げられたストーリーを感じさせる迫力があった。絵の前で呆然と立ち眺めていたのを思い出す。
秋のおとずれに気持ち新たに訪ねてみたいと思う。少しの時の経過でもまた心ときめく何かを与えてくれるにちがいない。
南禅寺三門の上層の五鳳楼。内陣の本尊(宝冠釈迦座像)や十六羅漢像や脇侍の仏像を観ることに加え、狩野探幽、土佐徳悦の筆とされる、柱や天井一面に描かれている極彩色の図画
建仁寺の襖八面に対峙する阿吽二形の双龍図は、江戸時代初期に活躍した絵師 海北友松(かいほうゆうしょう)の渾身の作品。黒雲の中から姿を現した阿吽の龍が向き合い、視線をぶつけあう姿
大徳寺の天井画。狩野探幽が35歳の時に描いた雲龍図だといわれている。天井がゆるいドーム状なっているので、地面の敷瓦の上で手を叩くと、天井の龍も共鳴しズウゥ~ンという音が堂内に響く。そのため「鳴き龍」と呼ばれている。
建仁寺の国宝、俵屋宗達の風神雷神図。注目すると、両神とも対角線上に二分し、中央に空間が広がり、奥行きが生まれるので浮かび上がってくるように見える。風神雷神図は平面で見るとわからないが、本来は屏風なので立てられた状態にすると画面の中央が凹む。これにより、両神がお互いを睨んでいるようにも会話をしているようにも見える。
建仁寺 法堂(はっとう)の天井画「双龍図」。安置される釈迦如来像を守るために天井から睨みをきかせる。平成14年に建仁寺創建800年を記念して、日本画家の小泉淳作氏が約2年の歳月をかけて取り組んだ壮大な作品。2頭の龍が互いに絡みあうように「阿吽」の双龍が描かれている。
※建仁寺所有の多くは京都国立博物館に所蔵され、方丈の襖絵などは高精密複製画ではあるが、本物を体感できるほどのもの/綴プロジェクトより
リポート&写真/ 渡邉雄二 一部の写真は撮影禁止であるが許可を得て撮影している。
尾道・文化紀行 https://asulight0911.com/hiroshima_onomichi/
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