♬ 歌・唄・詩の日々

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「さすらい海峡」の歌詞

2005年06月10日 | 演歌・歌謡曲
「洋子の演歌一直線」には、永井裕子が出演した。トークでは彼女の趣味を紹介していた。小柄ながらパワフルで前向きなイメージがあるので、趣味もスポーツなどアウトドア志向かと思ったら、香水のコレクション、裁縫、そしてペコちゃんグッズのコレクションと、いわゆる女の子らしい可愛い趣味である。

好評の新曲『さすらい海峡』についてだが、この番組は「演歌百撰」と違って歌詞のテロップが出るので、今回は歌詞に注目してみた。永井裕子自身で、この曲は新潟から小樽へ向かうフェリーに乗った女性の揺れる女心がテーマと言っていた。ポイントは2行目の「しのび発(だ)ちです・・・」の部分だと思う。出だしの「恋をつらぬく 覚悟をきめて」で押し出した感情が、ここで引き戻される。感情の振幅の大きさが出ている。そして続く「港夜景が 遠ざかる」で感情の揺れが強調される。次の「船は北国 小樽行き」では、気を取り直したように行く先に気持を切り替えたところで、サビは「泣くなとあなたに 抱きしめられりゃ」と、ドラマチックな展開になる。納めは「なみだが溢れる さすらい海峡」で、ここの涙がまさに揺れる心のとめどのない高まりを表現している。
字数を見てみると、4行目までは、七、七、七、七、五と来て、サビの5行目が八、七、ラストの6行目が八、八となっていて、安定した音韻数を途中から変化させている。
『江釣子のおんな』の作詞者である池田充男氏は、この曲においても、さりげない歌詞のうちに微妙な味わいをかもし出していると思う。
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