フジテレビの 「ザ・ノンフィクション 私が踊り続けるわけ、56 歳のストリッパー物語 」 ( 2月5日、12日 前後編 放送 )と言う番組がありました。 なんか重たい番組の様に感じたので、チャンネルを変えようとしたのですが、そのまま最後まで見入ってしまいました。 引き込まれる何かがあったのでしょう。
主人公 ( 56歳のストリッパー ) を応援する全国のファン達、高齢になりながら病魔を押し切ってまでも小屋にかけつけ応援を続ける。 応援団のほぼ全員が健康面でのトラブル抱えていた。 しかし明るく強く生きようとする。 我が身に置き換えて人生の最後の最後まで心の火を燃やし続ける事が出来るだろうか。 私には無理だと思った。 登場人物が頑張れば頑張る程、視聴者側にはそれが切なく、苦しいのです。 ストリップ嬢の物語なのにエロさはなく、いろんな事を考えさせる番組でした。
・・・ でストリップと言えば鳥取砂丘ロケでの思い出があります。 昔 1972 年頃 NET の作品 ( テレビ朝日の前身 ) で、鳥取砂丘で短編映画の撮影がありました。 主人公が車いすで、砂丘から海へと入水自殺を図る場面です。 しかし、天候にめぐまれず、4 日間の足止めを喰らいました。 雨のシーンでは前後が繋がらないのです。
何もやることがないので、撮影、録音、助監督、など 5 名程で鳥取市内のストリップ小屋制覇を計画しました。 1 軒目の出演者は、おばあちゃんとまでは言いませんが、中年のおばはんです。 当時は若いストリッパーはいなかったですね ( AV 女優もね(笑))。 鳥取市には 4 軒の小屋がありました。
さて、2 軒目に行くと、一期一会のはずの 1 軒目のおばはんが 「 あ~ら、またあんたたち~ 」 てなわけで掛け持ちです。 「 それはこっちのセリフだろ !( 金返せ ( 心の叫び ))」。 2 軒目も 1 軒目と同じ、あがた森魚の 「 赤色エレジー 」 を BGM に踊るのでした。
さてまた、こんな事があっていいのか ! 3 件目も、あがた森魚の 「 赤色エレジー 」で踊る、あのおばはんだったんです。 4 軒目も嫌な予感がしましたが、ビンゴ ! です。 あがた森魚の 「 赤色エレジー 」が流れると、出て来ましたよ、あのおばはんが ・・・。 おばはんもやけくそです。 もう御開帳の大サービス、プロの意地で同じ舞を 4 回も見せられるか。 鬼気迫るものがありました。 もう、私たちだけに向かって踊っていましたね ( お客は我々だけですから ) 。 御開帳の御開帳まで大サービスしてくれたのでした。 最後にはウインクをして袖に消えて行きましたよ。 人手不足だったんですね。
聴いて下さい。 いまだに、 あがた森魚の 「 赤色エレジー 」 はストリップの BGM として私の頭に刷り込まれています。 昭和・大正 感満載のこの曲、ストリップの BGM に妙にマッチしていると思いませんか ?。