もう昔の話になりますが、リスト QSO が大流行した時期があります。 喜ぶ者もいれば大反対の者もいたりして、MC は賞賛されたり、あるいは謂われなきところで、非難の矢面に立たされたものです。
リスト QSO とは別に、タイフーンネットやシーネット、カリブネット、オケラネット、などの様にネット QSO と言うのもありました ( 今もあるのでしょうか ? )。 ネットは曜日や時間、周波数が決まっており、お互い顔馴染みの OM がチェックインして、近況報告などをします。
しかし、たまにネットに珍局がチェックインして来ると、がらりと様相が変わります。 「 I want to QSO with him 」 てな事で、よそ者連中のチェックインで膨れ上がり、珍局はたらい回しになるのです。 もともと、この珍局は、ペディション局と違って、パイルアップを嫌っている場合が多く、単独で捌く事がないので、彼と QSO するには、このネットにチェックインする以外にはないと言う訳です。 ですから、お仲間同士の和気藹々のネットが、本来の目的とは違った使い方になってしまい、常連 OM に眉を顰められる結果となります。 昔のシーネットはこんな事が度々あったような記憶があります。
リスト QSO は誰か お節介者 ( もしくは忖度なる親切心なのかも知れませんが ) 珍局とスケジュールを組み、指定の周波数・時間に待機させて、その場で 「 誰か彼と QSO したい人いますか ~? 」 と希望者を募り、数局単位のリストを作って QSO の手助けをし、先方の時間が許す限り、同じ事を繰り返すと言うものです。 MC ( List taker ) とパスがないと、リストに載る事が出来ないので、珍局はよく聞えていても結果 QSO は出来ない事になります。
いずれの場合もパイルアップが苦手と言う、珍局側の都合で行われる事が多いのですが、オープン戦に拘る OM には、「 なんだ ! アイツは余計な事しやがって・・・ 」 と反感を買う事も多かった訳です。 やり過ぎて顰蹙を買いアメリカに逃げた OM もいると聞いています。 それほど、良きにつけ悪しきにつけ MC への風当たりは強かったのです。 しかし、事情が事情ですから ・・・ 仕方が無かったのかもですね。
遥か過去の事です ・・・ 。
・・・ と思ったら、久しぶりに 「 リストで ■●8■ と QSO した 」 なんて事を耳にしました。 今でも、そんな事 ( MC ) やってる OM がいるんだと ・・・ 懐かしいような、昔にタイムスリップした気分です。 この世の中に、リスト QSO なんて、とっくになくなったとばかり思っていました ( ネットは別 ? です )。
それを希望する珍局がいる限り、リスト QSO はなくならないのでしょう。 MC として手を上げる勇気と強靭な精神力をお持ちの OM が今でもいると言うのも驚きです。 ひょっとしたら、MC 側から 「 リストを取ってあげましょうか ? 」 なんて積極的にアプローチしている場合もあるのでしょうか ?。 確かに、オープン戦では QSO 出来そうもない、弱小局の OM が MC の手助けで QSO 出来る場合もあり 「 ありがとうございます 」 の言葉も数多く聞きました。
でも、やはり 公平なのは、オープン戦です。 私は、リスト QSO を全否定するつもりは、ないのですが、基本は、無い方がいいと思っていますし、お世話になりたいとも思いません。 しかし、例えば、75m SSB などのローバンドでは相手の信号が弱い上に、バンド幅も狭く、パイルアップが酷くなると収拾が付かなくなる場合などもあるので、交通整理の意味で、それなりに 必要悪 として、リスト QSO を見ていた事もあります。
最近の珍局は、仮に当初はパイル捌きがヘタだったり、CW がヘタだったりしても、そもそもリスト QSO に頼ると言う概念がない様に見受けられます。 数週間 ( 数ヶ月 ) 後にはオペレートにも慣れて、パイルアップが嫌だと言っていた OM がパイルアップをそこそこ楽しんでいたりします。
珍局さん、きっとあなたは他人の手を借りなくてもパイルアップを自分で捌く事が出来る様になります。 MC に手助けを頼む事は止めましょう ( 誰に言っているの ? 笑 )。 MC も余計なお節介はやめましょう。
と、書き終えたところで、昨今の、
指定無視、天下御免の呼び倒し ・・・ を考えると、待てよ ! 今こそ、リスト QSO の時代なのか ? なんて、思っちゃったりして (((
)))。