昨年の 12 月から 8 回の会合を重ね、今回第 1 次報告書が公表されました。
殆どの内容が 数年~数十年前から言われてきてる事であり、8 回も会合を重ねてきた結果がこれか ? と思わせるものも少なくありませんでした。 ここ多年に渡る反省点 ( 損益 ) をまず徹底的に洗い出す事。 それを踏まえて方向性 ( 進めていく施策と、切り捨てる施策を忖度なしに英断すべきです ) を決めていかないと、結局は綺麗事の羅列になってしまいます。 突っ込みどころ満載です。
元来、趣味は他人から押し付けられるものではなく、自発的に始めるものですから、交信の楽しさとか自作の楽しさを他人が ( 例えどんな OM でも ) 教える事は大変難しいと思われます。 だいたい、おじいちゃんの趣味を YouTube で流したとしても、孫が楽しいと思うでしょうか ?。 何とか出来ると思っている事こそが驕りであると思います。
更には、「 紙 QSL カードの印刷と郵送代は若者の負担が大きい。電子 QSL の利用を推進し、紙カードの発行は必須ではないことを周知する 」 とありますが、それは JARL の都合でしょうよ。 そのうち QSL は 2か月に1 回限り受け付けるなんて言い出すかもしれませんね。 印刷代はそうとしても郵送代とはなんぞや ? まさかダイレクト交換を意味してる ? ..... 負担が大きいのは JARL の会費そのものであると思います。 始めた頃は紙カードを集めるのが唯一の楽しみでしたよね。
私は、今年 2 月から透析日の 月、水、金、の隙間で、火、木、の 2 日間をリハビリの日にしました。 週に 5 日病院に通っています。 マッサージと自転車こぎはを始めました。 最初に問診票みたいなものに、趣味を記入する箇所がありました。 リハビリテーション科の理学療法士 ( 可愛い女性だった ) としては 「 犬の散歩や山登り 」 とか 「 ジョギング 」 的な事を想定しているのでしょうが 「 アマチュア無線 」 と記入すると 「 それは何ですか ⁇ 」 ときた。
まあ、私の開局した当時は ( 弱電全盛のころでしたね ) " King of Hobby " などとアメリカの受け売りで、自称していただけで ( 既に死語 )、当時でも誰でもが知っている訳ではありませんでした ( 特に女性は )。 コアな趣味ですから、当たり前の反応と分かりつつも、悲しくもありました。 勿論彼女に説明する気など毛頭ありません。 他の話をした方が、この理学療法士さんと仲良くなれると思うからです (笑)。
この報告書には教育機関に働きかける事も記されていましたが、先生の殆どがアマチュア無線を知らない世代になっていますから、「 アマチュア無線を利用する教育につい ての教員研修会を検討する 」 では遅きに失したと言えるでしょう。 短期間勤務で転勤多しを理由の一つとしているのなら教員研修会も効果なしでしょう。 少しでも認知されている時代から取り組む必要があったと思われます。 学校の無線クラブが減少している兆候は相当以前から把握出来ていたでしょうに ..... 。
かろうじて、ISS とのスクールコンタクトが興味を引く切っ掛けとなりそうですが、ネットではこう言う意見が見られます。 「 送信と受信で周波数どころか バンド自体も違います ( 地上からの送信が VHF、受信が UHF 等 )、 こうした運用の仕方はアマチュア無線において普通ではなく、個人的にかなり特殊な運用形態だと思うのですが、 これを最初に 「 アマチュア無線 」 として見せるのは、 正直どうなのかな ?と考えています 」 この意見どうですか ? 確かに非日常的な ISS との交信をアマチュア無線として見せるのは詐欺に近い。 これは総務省に都合よくアマチュア無線が利用されてるに過ぎません。
南極との交信イベントも、今でこそ免許人の立ち合いがあれば免許を持ってない小学生でも運用できる様になりましたが、昔は子供達の声がバックグランドとして南極に届いてしまった体でやっていましたよね。 フォーンパッチ擬きで、違法ぎりぎりでした。
私見ですが ARDF はアマチュア無線ではありません。 SWL ナンバーを無理やり取得させての大会でどれだけアマチュア無線に繋がっているのでしょうか ?。 海外遠征の支援をするなど金食い虫になってはいないだろうか。 ARDF は別の団体でやるべきではないかと思っています。
モラルの問題にも触れていますが、元来 「 アマチュアコードが大前提にあります。 アマチュアは良き社会人であること、アマチュアは健全であること、アマチュアは親切であること、アマチュアは進歩的であること、アマチュアは国際的であること 」 としています。 これは ARRL が 1928 年に作成したものを日本向けに JARL が標語化したものです。 これを遵守するのは当たり前の事で、今更取り上げる事でもありません。
アマチュア無線のメリットとして最近特に、「 アマチュア無線は社会貢献活動 ( 災害時など ) に役立つこと 」 としているが本末転倒でしょう。 高齢者についても言及があるが、終身会員の資格を剥奪し Life Member などと呼称を変えて再び会費を徴収するなどあってはなりません。 在籍 40 年以上で 70 才以上の高齢者は逆に会費免除にして貰いたいくらいです ( しかし、この層が一番厚いからな~ )。
アマチュア無線継続的発展会議の報告書の冒頭に 「 アマチュア無線 の継続的な発展、認知度向上、“ King of Hobby ” としての誇りある社会的評価の再興 を目指して ..... 」とあります。 私は、この多様化時代に、いまだにアマチュア無線を “ King of Hobby ” と位置づけて認知し、力説している時点で恥ずかしい。 完全にアウトだと思います。 一気に読む気を無くしました。 持ち出しの多い施策が多く、いずれにも新しい発見は無かった様に思います。 まずはJARLの人員削減 ( 社員を含む ) と給料の見直しから手を付けたらいかがでしょうか ?。