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韓国、まさかの撤退、その後遺症は?
キコのシンフォニー極東ツアー
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5月初旬、イスラエルのガリレア湖ほとりでキコのシンフォ二ー「罪のない人々の苦しみ」の演奏会場に私はいた。韓国ソウルの枢機卿も招かれていた。食事の席や休憩時間に急速に親しくなって、ごく自然にて、来年5月7日のサントリーホールで演奏されるシンフォニー「罪のない人々の苦しみ」にご招待申し上げた。枢機卿は鷹揚に「時間が合えば喜んで」と快諾された。
ところが、枢機卿の付き人の中に、「そんな話は初耳だ。日本まで来るのに韓国を素通りするのは納得が行かない。是非ソウルでも」と猛烈な誘致の働きかけが始った。しかも、その中心人物は韓国人ではなく、韓国人以上に韓国贔屓のイタリア人女性だった。日本は2012年から慎重に準備を進めていて、今年の5月には基本的な準備活動がすでに最終段階に入っていた。それが彼女の動きに翻弄され、5か月間日本の準備が完全にストップした。あげくの果てに日本の日程の最後の二日がカットされ、5月9日に予定されていた福島公演を東京の前の5日に移さざるを得なくなり、7日の東京サントリーホールの公演の前に予定されていたリハーサルは、ソウル公演の前に韓国で行われることになった。
それが、あろうことか、10月27日になって、突然、韓国は撤退したというニュースが舞い込んだ。今さらそんなことを言われても、変更やキャンセルを重ねたあとで、もはや当初スケジュールに戻れるものではない。リハーサルはたっぷりソウル公演の前に済ませて、ソウルの後すぐに福島で、という約束で全てを組み変えたのに、突然ソウルが消えたら、リハーサルはどうなる?急遽それも日本でしなければならないということか。それもゴールデンウイークの真っ盛りに?受け入れるホテルも練習場もこの期に及んでおいそれと取れたものではない。
そんなわけで、韓国撤退を知らされて以来、休む間もなく八方走り回り、やっとの思いで宿もホールもモザイク模様のつぎはぎ予約で繋げることが出来たが、結果は大幅なコストアップにつながった。この差額は一体どこに請求すればいいのだろう。
振り返れば、日本での公演の中止と、その間隙を縫っての韓国公演の決定が知らされた時、私は指示通り粛々と予約の全てをキャンセルしながら、心の中は意外と平静だったのを思い出す。そのことを私は、7月15日にアップしたブログ《キコからの電話「シンフォニーは中止」》の中で次のように書いている。
「友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない。」と説いたイエスは、人生の最後に十字架の上で壮絶な死を遂げて自らの言葉を実践して見せた。そして、その結果三日目にどんでん返しの復活の栄光に輝いた。・・・・・・・・ 私はあっさりと撤退を告げたのだが、心は自分でも信じられないほど平安だった。神がおられるのなら、またイエスが本当に復活したのなら、この選択は必ず相応しい実をむすぶはずではないか。ソウルのコンサートを祝福し、その成功のために祈ろう。韓国、こころからおめでとう!
その韓国が突如撤退を告げた。表向きには、日本と一緒にやるのではなく、さ来年の2017年に単独でシンフォニーを誘致する、とあくまで強気の発言をしている。しかし、多少ともキコのことを知っている私は、果たして彼がそんな先のことを確約し、その言葉を守るだろうか、と不思議な思いがしている。今はっきりしていることは、《日本のツアーは「3週間」目に復活した!》ということだけだ。
公演まで残された時間は正味5か月あるかないかだ。果たして準備は間に合うのだろうか。お祈りする以外に打つ手はない。
皆さん、お誘い合わせのうえ、どうか大勢でお越しください。