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キマグレ競馬・備忘録

競馬、MLB、スポーツ観戦、趣味など気になる事を書いています。

作家の執筆ツール~ブコウスキーとオースター

2010年09月20日 | Book
先日、2人の作家のエッセイを図書館で借りてきて読みました。
ひとつはアメリカの作家チャールズ・ブコウスキーの晩年のエッセイ「死をポケットに入れて」、もうひとつは、同じアメリカ人作家ポール・オースターの「わがタイプライターの物語」。
エッセイには、有名な2人の作家が愛用する執筆ツールの話題が書かれていました。ブコウスキーはタイプライター派だったのに晩年はパソコンを使うようになり、オースターはパソコンも使ったことがありますが、古いタイプライターをずっと愛用しています。ブコウスキーの言い分は、タイプは下書き、清書の2段階の作業が必要となり、編集作業をするのがとても面倒。パソコンはクラッシュ経験もありますが、それでも一度の入力で編集作業までできて便利であり、メリットのほうが大きい。一方のオースターは、せっかく書いた原稿がパソコンのクラッシュで紛失。精魂込めた作品が無になってしまい、それ以来使っていないそうです。パソコンのデメリットが許せないというのが言い分。
年齢も作風のスタイルも違う2人ですが、パソコンを愛用するブコウスキーよりも、タイプを愛用するオースターのほうが若いというのが意外です。おそらく2人の性格の違いや作品に込める想いの違いもあるのでしょう。たまたま借りた本ですが、偶然とは言えその対比がとても面白いと思いました。

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