今日は、日本競馬にとって歴史的な日になりました。
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日本馬ワンツー!ヴィクトワールピサV(デイリースポーツ)
「ドバイワールドカップ」(26日・UAEメイダン)
ヴィクトワールピサがついに日本馬初のワールドC制覇を成し遂げた。逃げたトランセンドに早めに並びかけ、併せ馬の形で直線へ。ゴールまで2頭のデットヒートが続いたが、頭差抜け出して1着600万ドル(約4億8000万円)という世界最高賞金レースを射止めた。タイムは2分5秒94。馬上でインタビューを受けたデムーロは「レース前は日本のために祈っていた。まさか勝てるとは」と涙。角居調教師は「日本のみんなを元気にさせてくれるレースだった」と感無量の表情を浮かべていた。ブエナビスタは8着だった。
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世界的な競馬イベントであるドバイWCには、これまで毎年日本から数頭の有力馬が参戦してきました。毎回上位に喰い込んで日本馬の能力の高さを見せてはいましたが、なかなか勝てない状況が続いていました。今回、参戦した日本の3頭は昨年の芝・ダートでそれぞれトップの実力を持つ強力な馬達ですが、オールウェザーという日本には無い馬場で、正直どこまで行けるのかわかりませんでした。しかしその環境を跳ね除けて、昨年の有馬記念の覇者ヴィクトワールピサがやってくれました。それも出遅れを挽回して途中から先行し、最後の直線でも他を寄せ付けない完璧な勝ち方で、運ではなく実力でもぎ取ったところに価値があります。手綱を取ったデムーロ騎手が震災で大変な日本のために頑張ったというコメントを聞いて、思わずウルッときてしまいました。とても素晴らしい騎乗で、競馬ファンはこの日のことを決して忘れないでしょう。
トランセンドは、マイペースで引っ張り最後まで粘って2着をものにしました。こちらも素晴らしかった。今回のレースで外国勢の追い込みが効かなかったのは、この馬のペースに巻き込まれたからではないかと思います。欧州では序盤をスローペースで走り、最後の追い込みに賭ける競馬が主流のようですが、今回のペースは彼等にとっても遅すぎて、結局先行した馬に有利になったということかもしれません。(つまり先行した馬がバテない)今回は2着になったトランセンドですが、ダートで実力を発揮するタイプなので、今年は是非ダートの本場アメリカのブリダーズカップに挑戦して欲しいです。
また最も期待されながら8着に終わったブエナビスタは、後方待機で追い込みに賭けるいつもの戦法がうまく行きませんでした。いつもの芝の軽い走りと違って、脚が重いように感じました。もしかすると馬場が合わなかったのかもしれません。ブエナビスタは、現在でも最強の1頭であることは間違いないので、秋の凱旋門賞に是非トライして欲しいと思います。とにかく素晴らしいレースで、朝から何度も見て感動してました。
久し振りに朝から気分の良い一日でした。