キマグレ競馬・備忘録

競馬、MLB、スポーツ観戦、趣味など気になる事を書いています。

本「13億人のトイレ」

2021年04月21日 | Book
この本は、インドのトイレ事情についてのルポルタージュです。
中国に次いで世界二位の人口のインドには、家にトイレがない人たちが約半数ぐらいいます。日本の常識から考えると信じられない話ですが、「トイレは不便」と考えるのがインド人の常識になっているようです。モディ首相は、トイレ設置による衛生状態の向上を施策に掲げて推進していますが、トイレがあっても使わない、糞尿の処理が面倒だから、費用がかかるからということで設置しない人も多いのが実態。農村では野糞が当たり前で、その場所へ行く行程で犯罪が起きることもあるらしい。またトイレが設置されているところでも、下水の清掃等の過酷な労働で命を落とす人たちもいるようです。カースト制の悪影響もあり、興味深いけれど信じられないような話が沢山紹介されています。インドの衛生観念はどうなっているのだろうと思うことばかり。トイレで過酷な状況に置かれている人を知ると、日本に住んで良かったと実感しました。
ちなみにインドには一週間ほど行ったことがあります。出張だったので、ホテルや会社のトイレしか使わなかったし、特にトイレで不自由した覚えもなく、インドのトイレ事情について考えたこともありませんでした。おそらく短期の出張で訪れる多くのビジネスマンは、同じだと思います。もしインドのトイレ事情を知っていたら、出張も抵抗があったかもしれません。逆に言えば、知らぬが仏。

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