キマグレ競馬・備忘録

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本「うんちの行方」

2021年08月17日 | Book
タイトル通り排泄物の現場と歴史について、著者の経験とともに紹介したエッセイ。
下水道処理の仕組み、日本のトイレ事情、鉄道や富士山のトイレ対策、歴史、汚水処理場のルポなど、新書版一冊に多くの内容が簡潔にまとめられていて面白かった。排泄処理関係の本は、これまでにも何冊か読んだことがあるが、著者の体験も語られているこの本の内容は生々しい感じがした。(タイトルの文字も生々しい)日本の下水道のシステムも少しずつ老朽化が進んでおり、これからライフラインの一つとして問題になりそうだ。 下水道についての知識を持ち、トラブルに対応できるように、このような本を読んでおくことも必要だろう。
 ちなみに著者は自分と同年代。著者は東京に住んでいたが、15歳まで汲み取り式トイレだったようだ。 自分は6歳まで住んだ長崎では汲み取り式だったが、7歳の時に移住した奄美大島の集合団地では水洗式に変わった。それ以来自宅は水洗式になっているが、幼い頃の汲み取り式の恐怖、肥溜めに落ちる危険を味わったことがあり、著者の体験に親近感を覚えた。 東京は日本の先進地域だと思っていたのに、都内でも汲み取り式が続いていたという話には驚いた。 
自分よりも上の世代は、汲み取り→水洗→洗浄式便器という便器の進化を体験できた世代だ。だから、自分もこのテーマについて語る資格があると思う。(笑)

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