競馬は、自分の予想が当たるかどうかを愉しむレジャーです。馬券を買うのは自己責任なので、外れても馬や騎手に文句を言ってはいけない。自分の予想が外れただけの話です。
この日は、レース後に騎手に向かって大声で暴言を吐く若者がいました。ゴール前まで騎手に声援を送るのは別に何とも思わないのですが、レースが終って引揚げてくる騎手に暴言を吐くのは、周りに迷惑です。
まあ、馬券が外れて、鬱憤を晴らしたい気分も判るのですが、終った事に対していくら言ってもお金は戻って来ないわけだし、「私は馬鹿です。外れ馬券を買ってしまいました。」と大声で公言しているようなものです。(周りは苦笑するしかない)
騎手が下手だと思っても、そういう騎手の馬券を買った自分が悪い。外れたら、自分の失敗を分析して反省すべきなのです。ストレス解消に競馬に行って、ストレスを溜めて帰るようだったら、サッサと止めたほうが良い。まあ、余計なお世話かもしれないけど、その暴言で気分を害した周りの人の事も、少しは気にして欲しいものです。
ダルビッシュ投手のシーズンが終了しました。
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【MLB】終戦のダルビッシュ、「明日から何をすれば良いのか分からない」(ISM)
テキサス・レンジャーズのダルビッシュ有投手は5日、ボルティモア・オリオールズとの一発勝負のワイルドカードゲームに先発登板。7回途中3失点(自責点は2)とまずまずのピッチングだったが、打線の援護なく黒星を喫した。ア・リーグ3連覇とともに、球団初のワールドシリーズ制覇を狙ったレンジャーズは、わずか1試合でプレーオフの舞台から姿を消した。 ダルビッシュは試合後、「自分も、チームメイトも、そしてレンジャーズのファンたちも、こんなに早く終わるとは予想できなかったと思う」と通訳を介してコメント。そして「明日から何をすれば良いのか分からない」と語り、悔しさをにじませていた。(STATS-AP)
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この半年間、日本ではMLB挑戦のダルビッシュ投手の話題ばかりが取り上げられていましたが、結局ポストシーズンではわずか1試合で敗退してしまい、ワールドシリーズへの進出は叶いませんでした。新人投手としてはよく頑張ったと思いますが、「日本のエース」として、序盤の活躍から評論家が期待した20勝には届かず、やや期待外れでした。シーズン初めは打線の援護で勝ち星を重ねましたが、夏場に調子を落とし、勝てない時期が続きました。特に日本時代とは違って、ボールの違いからかコントロールが悪く、球数が増えて途中で降板という投球が多かった。疲労の蓄積で夏場に調子を落としたのも、それが原因だったかもしれません。終盤はスタイルを変えて持ち直しましたが、チームの調子が良くなく、勝ち星に繋がりませんでした。来年はこの経験を活かして、是非20勝を目標に頑張って欲しいと思います。
逆に序盤に調子が悪く、敗戦を繰り返した黒田投手は、夏場に調子を上げ、シーズンの最終戦でも勝ち星をあげてポストシーズンに進出しました。完璧にローテーションを守り、完投3回完封2回(ダルビッシュ投手は完投0)と、「日本のエース」らしい活躍でした。ダルビッシュ投手と同じ16勝でも、内容は黒田投手のほうがはるかに良かったと思います。球数を減らして、打たせて取るスタイルは地味ですが、試合をコントロールできる投手として能力の高さを感じます。ダルビッシュ投手もMLBの先輩である彼のピッチングを参考にして欲しいと思います。
また後半から先発に転向した岩隈投手の9勝も評価できます。前半は難しい中継ぎをこなし、後半は先発で安定した成績を挙げました。防御率もダルビッシュ投手より良く、弱いチームでよく頑張っていたと思います。
良いパフォーマンスを見せた2人ですが、報道ではダルビッシュ投手だけがMLBで活躍しているような印象でした。マスコミも話題性だけではなく、パフォーマンスを正しく評価して報道して欲しいです。
テイエムイナズマ最後方からまくり重賞初制覇…デイリー杯2歳S(スポーツ報知)
◆第47回デイリー杯2歳S・G2(6日・芝1600メートル、京都競馬場、良) 3コーナー手前から先頭を奪った6番人気のテイエムイナズマ(池添)が、内から迫ったクラウンレガーロを、二の脚を使って差し返し、重賞初制覇を飾った。同馬はディープインパクトの全兄ブラックタイドの初年度産駒で父に初タイトルをプレゼントした。3着にはマイネルエテルネル。1番人気のメイケイペガスターは11着に終わった。
場内を2度沸かせた。出遅れて最後方からの競馬となったテイエムイナズマは、向こう正面から“大まくり”で先頭へ。4コーナーは外に膨れたが、直線で内から伸びたクラウンレガーロとの叩き合いを制して重賞初Vを飾った。(後略)
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ちなみに、このレースで池添騎手がゴール後に振り落とされて、「やんちゃな馬」に手を焼いたことが話題になっています。今後どんな馬になっていくのか、とても楽しみです。単複の配当で「競馬150年記念切手」を買いました。イナズマ君からのプレゼント。ありがとう。
ロバート・キャパの写真展を見に行ったことがあります。1枚1枚の場面に人間の小さなドラマがあって、見ている人を惹きつける感じがする写真展でした。
この本の「戦争、平和、子ども」は彼の写真のテーマであり、戦争という厳しい時代に無邪気に生きる子どもたちの姿を捉えています。この中で特に好きな写真は、ヘミングウェイと一緒にくつろぐ息子グレゴリーの表情です。その後ヘミングウェイは自殺してしまいますが、この写真は親と子、2人の親密な時間が感じられて、見ている自分まで癒されるようです。
また戦後の日本の子どもの写真もあります。この頃の子どもはみんな「坊ちゃん刈り」でした。そう言えば、自分の子供の頃の写真を見ると、彼等と全く同じ髪型でした。みんな同じ髪型の日本の子供を見て、キャパは不思議な印象を持ったのかもしれません。この写真集をパラパラとめくって見ていると、いろいろな発見があってとても楽しく、そして子供の無邪気な姿に癒されました。
ブコウスキーの短編とエッセイ集。 小説はブコウスキーらしい荒っぽい感じの小品ばかりだが、競馬好きにはブコウスキー流の馬券指南が面白い。ブコウスキーによると、損する額を減らしたい(儲けるではなく)人への心得として、
・出馬表を細心の注意を払って見ること。終わりのオッズが朝のオッズよりも低くなっていればよい。
・追い込み専門の馬はやめる。勝つのは先行している馬が多い。
・追い込みの馬を買いたいなら1200~1400mの短距離戦にする。コーナーが少なく、直線の長いコースでは追い込み馬に有利。
・電光掲示板のオッズの動きに注目。変化の大きい馬(オッズが高くなる)はやめる。
・損をして良いときだけ賭ける。
・損得は、当たり馬券の数ではない。素人は3.5~9倍の間を狙って賭けるのが良い。
なんてことが書いてあります。競馬をやりながら、合間にブコウスキーの下品な小説を読んで、、という一日の過ごし方も楽しいかもしれない。馬券の買い方まで書いてある小説なんて、なかなか無いですから。
金星の太陽面通過は最近も話題になったが、18世紀の天文学者にとっても太陽系の大きさを決定する重要なイベントだったようだ。金星によるこの出来事を観測しようと、世界各国の天文観測家が自国の名誉(ロシアは科学レベルの高さ)を賭けて金星の太陽面通過の測定を試みている。様々な苦難のうえ、測定した値は現在の測定値と寸分違わない精度のものだった。
フランスの天文学者の呼びかけで、多くの科学者が賛同して遠い異国の地へ遠征したが、このような国際協力は、近代に始まったことでは無かったようだ。教科書では、歴史を時系列で捉えることが多く、国という単位で考えがちですが、この本では金星のイベントを通じて、科学者の行動を面の広がりで捉えている。2回の金星イベントで運よく観測できた人もいれば、遠くまで遠征しながら雲に邪魔されて観測できなかった不運な人も居た。また観測できても、旅の途中で病に斃れた科学者も多かったようだ。科学に賭ける想いというのはまさに命がけの仕事だった。
金星の太陽面通過の話題は、素人レベルではそれを観察できるかどうかという興味しか無いけれど、科学者にとっては宇宙の大きさを測る特別な事象であることを知った。次回は2017年と言われているので、自分ももう少し勉強して、この天文現象をまた違った視点で眺めてみたいと思った。