Jun日記(さと さとみの世界)

趣味の日記&作品のブログ

美湾

2017-11-26 11:33:17 | 日記

 私はこのレストランで、勧められるままに(多分、お飲み物もいかがですかというような店員さんの言葉があったようです。)ドリンクを頼むことにしました。喉が渇いていたことに気付いたからでした。また、ピザは今から作るそうで時間がかかるという事でした。それを待つ暇つぶしの上でもお茶はよい選択でした。

 メニューを眺めてみます。アイスティ、レモンティを頼むことにしました。ピザの方はテイクアウトをお願いしました。私がテイクアウトというと、

「take  away.…? 」

と聞かれます。テイクアウト!とテイクアウェイ?を、3回程繰り返して、ここでは外国人の私が、現地の人の言葉に逆らう言われも無いなぁと漸く気付来ました。私はYESと答えるのでした。

 『そうか、英語ではtake awayというのだな。』と気付いたのです。テイクアウトは和製英語なんですね。ここで私はこの事を1つ覚えました。オーストラリア旅行は英語に関しては実り多き旅行でした。日本語と英語の違いを多く感じ取らせていただけた旅でしたからね。とても嬉しくて、英語への親しみが湧きました。私にとって苦手だった英語を身近に感じ、好意的な興味が湧きました。私は帰国してから図書館でオーストラリア関係の本を何冊か借りて来て読みました。また、資料なども取り寄せて読んでみました。

 注文を済ませてピザが出来上がるまで、示されたテーブル席の方で待つことになりました。お茶もテーブルまで運んでもらえました。こちらはウエィターさんが笑顔で運んで来ました。彼は何となく意味ありげな笑顔でお茶のグラスをテーブルに置いて行きました。私は怪訝に思いましたが、兎に角アイスレモンティーを頂こうとしてストローでグラスの中身をかき混ぜようとしました。そして気付きました。グラスの琥珀色のお茶の中に、櫛型のレモンがどっさり入っていました。日本では普通、グラスの上に薄い輪切りのレモンが1切れ乗るだけです。それが、櫛型です。ざく切りです。縦に4つ切りか8つ切りにしたレモンが1つのグラスにどっさりと4、5個入っていました。

 『暑い所だからレモンがよく穫れるのね。』それでこの大盤振る舞いなのだ、と私は勝手に解釈して感動してしまいました。そしてそれから、ツンツンとストローでレモンの果汁を紅茶の中に押し出すと、よく冷えたレモンアイスティーの味を堪能してひと休みしたのでした。


美湾

2017-11-25 21:34:23 | 日記

   結局、私は何もする事なく、そのままさり気なくスーパーマーケットから出てきました。私は非力です、何だか目頭が熱くなってしまいました。しかしどこで誰が見ているか知れません。もし私が沈んだ表情で歩いていれば、スーパーで何かあったと思われます。それがスーパーで見た彼等のせいだと思われ、彼らに何かあってもいけません。そう思い直すと、私は何事もなかったように微笑みました。気持ちを切り替えて観光を楽しむ観光者然として、帰りかけていた歩を変え、目に着いた建物の寄り集まる方向へと向きを変え、その道を進んでいきました。

  そこは飲食店の建物が寄り集まっている場所でした。ちらちらとそのお店を覗いて、私は空腹を感じて軽食を扱うレストランに入って行きました。ドリンクやピザなどがメニューにあるカフェに近いレストランでした。

  注文のカウンターには若い女性が控えていました。メニューを見てピザを選び、その中からマルゲリータを指差して、This,  please.と言うと、彼女はピザ・マルゲリータと本場らしい発音をして確認してくれました。私にはその発音がすぐには真似できませんでしたが、その言葉の雰囲気は分かりました。直に本場の発音に触れる事ができるのはとても嬉しい事でした。

 (リゾートガイド、私が行ったお店もこの中にあるのかもしれません。当時は建物自体少なく、ホテルを出ると見晴らしのよい荒野状態で、道を辿るとゲート、ゲートの道を進むと、リゾートのモール、何処を歩いていても、高い場所からなら案外人の流れや動きが把握できるような見通しの良さがありました。平地では建物が邪魔になり、それなりに見通しは利かないのでした。)

 


美湾

2017-11-24 23:38:19 | 日記

  私はス-パーマーケットでミネラルウォーターと必要な日常品を買ったと思います。もしかするとお菓子なども買ったかもしれません。雑貨は予想外の物を買い足すことになりました。パッケージに書かれた英語を見ながら値段や包みの大きさで判断しました。この商品の外国製を買って使うのは初めてでした。その品質がどの様なものかと興味深々でした。良いものかしら、と微笑みました。

 その後、私は買い物を済ませても、外国のお店の売り場が物珍しいのでふらふらと通路を見て回っていました。店内は床も白かったので、その何でも白いという白の色彩に目が馴染んでしまいました。そして、いきなりその清潔なイメージの白い床にドンと灰褐色の泥汚れが溢れるのを目にして、キャーっと叫びそうになりました。私は思い掛けない出来事に遭遇して非常に驚きました。未曾有の出来事でした。

 私が床の大きな泥汚れと思った正体をよくよく見てみると、そこには先住民の可愛い女の子が立っていました。幼児ぐらいの歳でしょうか。私の方を見てにっこりと笑う姿は、満面笑みの明るくてあどけないものでした。そして彼女はさも誇らしげにむき出しの肩を私にそびやかしてみせました。

 私は内心の動揺、後ろめたさや自己嫌悪の入り混じったような感情を抑えつつその女の子に微笑みました。更に詳細に女の子の周りを見ると、連れらしい男女2人の先住民の姿がありました。やはり女の子と同じくらいの明るい笑顔です。

  私は彼女を見て叫びそうになった事を後悔して、お詫びに彼女にお菓子でも買ってやろうかしら…。と思いましたが、着の身着のままのナチュラルな3人連れの容姿に(男性は祖父なのかもしれません、腰蓑だけの姿でした。)、工場製品の人工的な甘みであるお菓子が子供の為になるとは思えませんでした。それで私はお菓子を買うのを考え直しました。お小遣いをとも考えましたが、通りすがりの旅行者であるだけの私が彼女や彼らの生活に影響を与えるのも良い事とは思われませんでした。

   その時私は、彼女や彼らにとって根本的な幸せ、何が彼らにとって幸福をもたらすものになるのだろうかと考えてみました。私には直ぐに答えが出せない問いかけでした。この時の私は、『兎に角、叫び声を立てなくて良かった!』とホッとしました。目に見えて失礼な態度を取らなかった事に胸をなでおろしました。そして、心の中でごめんねと彼女に謝るのでした。


美湾

2017-11-23 16:52:19 | 日記

 他にどう探しようもなく、思いあまった私は彼等に話を続けました。 

「ガイドさんの話では、スーパーマーケットに売っているからぜひ手に入れてください。という話だったので、ここにあるはずなんですが。」

殺虫剤や蚊の虫除けなら棚にあるんですが、ハエ用の物が無いようなので困っているんです。と、説明してみます。

「こちらは乾燥していて、ハエが人の目や鼻などの粘膜の湿り気に水分を求めて寄って来て不快だから、是非ハエ除けの商品を手に入れてください、とガイドさんに言われたんですが…。」

顔を曇らせて、無いならしょうがないわと私が諦め顔になった時、相手の1人がピンと来たようでした。

 「それ、ハエもそうだけど、虫よけのネットの事じゃない。」

というような話になり、彼等の内の2人ほどに無事に虫よけネットの売り場迄案内していただきました。私はネットが四角四面に折りたたまれて、きちんと透明なビニール袋に入れられ、一面深緑の壁のようになっている棚を目にしました。棚の商品の真ん中が窪みになっています。お客が取り出しやすい所から無造作に袋を取り出していった雰囲気がありありと分かる商品棚でした。

 私は自分が思い描いていたハエ除け商品との大きな違いと、商品棚に施されたお客達のあからさまな痕跡に、思わず目を見開いて目玉を白黒させてしまいました。てっきり薬剤だとばかり思っていたのです。しかも凄い買い方です。

 「僕たちのガイドさんはちゃんと説明してくれましたよ。」

案内してくれた男性の1人が結構しっかりした口調で私にこう言うと、そのままサッサと彼らは引き揚げて行ってしまいました。私は棚に山のようにある深緑の商品を前に、暫くポカンと袋達の中に空いた穴を眺めていました。が、漸くその袋の内の1つを手に取り文字を読んでみました。どうやらこれで間違いなさそうです。

「虫よけネットだったのか…。」

絶句でした。

 

    (写真、左から、虫よけネットを折りたたんだ物、こんな感じの四角いコンパクトな形で透明袋に入れられて売られていました。その袋が棚にびっしりと積まれてきちんと並んでいました。その積まれた袋の中央、人の手の届きやすい所にかまくら風の穴が開いていました。約40センチくらいの袋の洞窟です。私も取りやすいと言うと、その袋で出来たかまくら内の商品でした。変にキチンと積まれた塊の中から引っ張り出すと、積まれた袋が崩れたかもしれません。日本では見ない商品棚の不思議な光景でした。紺色のアイカバーは飛行機の中に有ったサービス品です。記念に持ち帰り未だ未使用です。

2番目の写真は、ネットを広げた所。上の迷彩柄の所が頭になります。

3番目の写真は、ネットを被るとこんな感じになるという見本です。養蜂家の方もこんな感じのネットを被っていますね。

4番目の写真は、ネットの上から帽子を被ったところ。首周りにもゴムが入っているので、下からの虫の侵入も防いでくれます。結構優れもののネットです。私があまり使用しなかった事もありますが、未だに破損個所が無く何時でも使用可な状態です。)


美湾

2017-11-23 16:49:18 | 日記

 私は教えられた通りにゲートを潜り道を歩いて行きました。成る程、教えていただいた所にスーパーマーケットは在りすぐに分かりました。外側だけでなく、中の壁も白い色だけにとても清潔に見えます。食品も勿論ありましたが、雑貨なども多く、どちらかというと日本のホームセンターの様な棚や商品の並び方でした。

 『ハエ除け、ハエ除け…』

と、私は虫よけの置いてあるコーナーを探します。この時の私は蚊などを避ける虫よけスプレーかクリームのような物を思い描いていました。それらしい商品の並んでいる棚を探してみますが、ハエ除けと書かれた商品が見当たりません。私はぜひハエ除けが欲しかったので、せっせとそこに並んでいる商品の英語を読み取ろうと努力しました。

 『ハエだからFly何とか、よね。』と思います。Killでは違うなとスプレー缶を見ながら思います。私だって殺虫剤を体に吹き付けようとは決して思いません。慎重に商品の外観と英文字を眺めます。しかし、私はここでどうしてもハエ除けの商品を特定する事が出来ませんでした。

  仕方がないので、別の商品で欲しい物を見て回っている内に、私はまたもや日本語に気付きました。見ると、同じ通路の向うに大学生らしい若い数人が彼是話しながら棚を見ています。これはチャンスです。私は急いで彼らに近付いて行きました。

 「すみませんけど、ハエ除けのスプレーか何かが、何処に置いてあるかご存じないですか?」

「ハエ除けスプレー?」

皆知らないなぁ、そんな商品、お前見たかい?などと話しています。

変だなぁと私は思いました。このお店の中にあると聞いて来たのですから。本当に無いのでしょうか?