神が宿るところ

古社寺、磐座、不思議・パワースポット、古代史など極私的な興味の対象を見に行く

御沓脱跡

2011-03-01 22:15:58 | 史跡・文化財
御沓脱跡(おくつぬぎあと)。
場所:静岡県焼津市焼津6-8-21付近。式内社「焼津神社」の北東約400m。時宗「高草山 普門寺」冠木門の少し先(東)にある。この付近は住宅密集地で、道も狭く、一方通行が多いので注意。駐車場なし。
ここが、日本武尊が沓(履、くつ)を脱ぎ、休息した場所であるという。英雄・偉人が履物を脱いだ場所というのは各地にあるが、多くは腰を掛けた岩(石)や履物を掛けた木(「履掛松」など)、という遺物があるのが普通だ。ここは、日本武尊が休息した折、老婆から小麦飯の饗応を受けた場所とされ、その老婆の子孫である下村家の住居跡であるという(下村家は移転したが、今も焼津市にお住まいだそうである。2千年前からの旧家?)。昭和26年、日本武尊の石像が焼津市制施行を記念して建てられた(写真2)。
焼津神社の大祭は「焼津荒祭り」といわれるが、8月13日に神輿渡御が行われる。南御旅所→北御旅所→魚市場御旅所→御沓脱跡→焼津御旅所と、海岸沿いから次第に「焼津神社」に近づいていく。このことが、神を海から迎える神事とされる所以かもしれない。ただし、元々は全国各地にある「祇園祭」(京都が最も有名。)と同様に、夏の疫病除け祈願が発祥だったらしいことが指摘されている。


写真1:「御沓脱跡」正面。石碑には「日本武尊御沓脱之旧跡」とある。


写真2:「御沓脱跡」にある、少年のような「日本武尊」像。焼津神社の祭礼のときのみ、左手に剣を持たせる。


写真3:南御旅所


写真4:北御旅所。ここでは、他の御旅所とは異なる神事が行われる。


写真5:焼津御旅所

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