神が宿るところ

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淡海國玉神社(遠江国式内社・遠江国総社)

2012-01-21 23:23:55 | 神社
淡海國玉神社(おおみくにたまじんじゃ)。
場所:静岡県磐田市見付2452-2。JR東海道本線「磐田」駅から真っ直ぐ北へ約1.8km(国道1号線の「加茂川」交差点の次の交差点)で右折(東へ)、約400m。駐車場なし(「旧見付学校」に駐車場あり。)。
「淡海」は淡水湖の意味で、琵琶湖のある「近江国」を「近淡海(ちかつあふみ)国」、浜名湖のある「遠江国」を「遠淡海(とおつあふみ)国」とも称した。「国玉」は即ち「国魂」だろうし、だから、遠江国の「淡海國玉神社」は遠江国の国(国土)そのものを神格化した神社ということになろうか。創建時期は不明であるが、古代から遠江国開発の守護神だったのだろう。主祭神は大国主命。元は岩井原というところに鎮座していたと伝えられ、「日本三代実録」にいう遠江国の「淡海石井神」は当神社のこととされているが、いつ遷座したのかなどの記録はない。
さて、当神社は単に式内社であるだけでなく、遠江国の総社として機能し、かつては「惣社大明神」とも称されていた。そのためか、式内社「御祖神社」、同「御子神神社」、同「須波若御子神社」などを合祀し、通称「雷三神社」(式内社「豊雷命神社」、同「豊雷売命神社」、同「生雷命神社」の3社を合祀したもの)と式内社「天御子神社」は当神社の境外社(飛地境内社という言い方もあり、また摂社か末社かという問題もあるが、複雑煩瑣であるので省略)となっている。 
なお、当神社入口に近世東海道の「見付宿」の碑もある。この付近は、古代からの国府、中世以降の守護所の所在地として遠江国の中心地であり、また、天竜川の東岸、今ノ浦という入江(港)があって物資の集積地など、交通の要衝であった。


玄松子さんのHPから(淡海國玉神社)


写真1:「淡海國玉神社」正面鳥居。扁額は「惣社大神」。


写真2:社殿。狛犬のかわりに白兎が社を守っている。


写真3:鳥居横にある国指定史跡の「旧見付学校」。明治8年に建てられた、現存する日本最古の木造洋風小学校校舎(何と5階建)。


写真4:「淡海國玉神社」・「旧見付学校」入口にある「夢舞台東海道」の「見付宿」石碑


写真5:式内社「雷三神社」(場所:静岡県磐田市見付2696。「淡海國玉神社」の南、約250m。駐車場なし。)


写真6:式内社「天御子神社」」(場所:静岡県磐田市見付2990。「淡海國玉神社」の南、約1km。むしろ「府八幡宮」にすぐ近い。駐車場なし。)

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