神が宿るところ

古社寺、磐座、不思議・パワースポット、古代史など極私的な興味の対象を見に行く

鳥見神社(千葉県印西市小林)

2013-08-17 23:40:24 | 神社
鳥見神社(とみじんじゃ)。通称:小林鳥見神社。
場所:千葉県印西市小林2712。千葉県道64号線(千葉臼井印西線)「平岡自然公園入口」交差点から東に進み、約1.8km。駐車場なし。なお、更に東に進むと小林小学校があり、そこから道なりに(北へ)台地を下りるとJR成田線にぶつかる。JR「小林」駅まで約1.2km。
社伝によれば、祟神天皇3年(紀元前95年)、大和国城上郡鳥見白庭山鎮座の鳥見大神を勧請して創建されたという。「鳥見大神」というのは、延喜式内社「等彌(とみ)神社」(現・奈良県桜井市桜井1109に鎮座)のことのようである。ただし、当神社の祭神は物部氏の祖神である饒速日命、宇摩志真知命、御炊屋姫命の3神であるが、「等彌神社」の祭神は大日霊貴命となっている。
印西市を中心に「鳥見神社」が20数社あるとされているが、松本隆志著「下総地方史の発掘」によれば、その多くは江戸時代に農地開拓に従って勧請されていったもので、それ以前に遡れるのは「大森鳥見神社」(前項)、当神社、「中根鳥見神社」の3社であろうという。このうち、当神社は佐倉城の鬼門除けの位置にあり、中世には総社的存在であったとされる。また、元の鎮座地は現在地から北に数百mのところの高台にあったとされており、そこが景行天皇が登った「鳥見ヶ丘」であるともいう。
なお、当神社の西、約200mのところに「道作古墳群」がある。円墳、前方後円墳合わせて約25基あるとされているが、そのうち最も大きな「道作1号墳」(資料によっては「15号墳」)は全長約46mという印旛沼北西部では最大の前方後円墳で、円筒埴輪等が出土している。調査が進んでいないので、詳細は不明であるが、埋葬施設(竪穴式石棺?)がある模様で、築造時期は6世紀後半とされる。


「ちばの観光まるごと紹介」のHPから(小林の鳥見神社)

同上(道作古墳群)


写真1:「鳥見神社」(小林)正面。社号標は「郷社鳥見大神」


写真2:同上、社殿


写真3:「道作古墳群」の木碑


写真4:同上、道路に面した「道作1号墳」。前方後円墳の形がよく残っている。手前が前方部(南西)、奥が後円部(北東)
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