神が宿るところ

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菊田神社

2013-10-19 23:26:17 | 神社
菊田神社(きくたじんじゃ)。
場所:千葉県習志野市津田沼3-2-5。京成本線「津田沼」駅の東、約300m。駐車場あり。
社伝によれば、弘仁年間(810~824年)頃の創建で、古くは「久々田大明神」と称されていた。往古、当社は「久々田浦」という入江の傍の小島に鎮座していたという。治承年間(1177~1181年)、藤原師経卿らが下総国に左遷され、相模国から船で渡ろうとしたところ時化に遭い、波が静かな所を探して「久々田浦」の入江に着いた。師経卿らは、無事に上陸できたのは「久々田大明神」の御神徳によるものとして、この地にしばらく留まることとした。後に、師経卿の一族は三山の郷(現・船橋市三山。「二宮神社」(式内社「寒川神社」、2012年3月12日記事参照)の鎮座地)に移住したとされる。なお、当神社の祭神が大己貴命(大国主命)と藤原時平命になっているのは、師経卿が祖先の藤原時平命を合せ祀ったためという。また、当神社に隣接する「菊田水鳥公園」の池は、その水源が「二宮神社」の御手洗の泉に発しているといわれている。ただし、藤原師経卿の伝承については史実に反しており、信頼性が殆どないらしい(このことについては、おって別項で書く予定。)。
因みに、当神社の社名は、宝暦年間(1751~1763年)に「菊田大明神」と改めたものである。現在、JRと京成電鉄に「津田沼」という駅があり、これは旧・津田沼町という地名によるものであるが、「津田沼」は谷津、久々田、鷺沼という中核3村から1字ずつ取って造られた合成地名である。現在、習志野市の町名に谷津と鷺沼は復活しているが、久々田(菊田)は残っていない。


千葉県神社庁のHPから(菊田神社)


写真1:「菊田神社」正面鳥居


写真2:社殿。裏にはJR総武本線が通っている。


写真3:隣接する「菊田水鳥公園」
コメント
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