勝平神社(かつひらじんじゃ)。
場所:秋田市保戸野鉄砲町4-28。秋田県道56号線(秋田天王線、通称:新国道)「鉄砲町」交差点から東に入って直ぐのところに一の鳥居がある。そこから1区画分の参道の先、狭い道路を挟んで二の鳥居・社殿がある。駐車場無し。
社伝によれば、創建は大同2年(807年)、坂上田村麻呂将軍が東夷征討の折、「勝平山」(標高50m)に陣を置き、陣中守護のため武甕槌神を勧請したという。秋田県神社庁のHPなどには記載がないが、社頭の説明板には、「古くは、齶田浦神とも称したという。」とある。これは当然、「日本書紀」斉明天皇4年条の記事を踏まえてのことと思われる(「古四王神社」の項:2015年8月15日記事参照)。康平年間(1058~1064年)、陸奥守・鎮守府将軍であった源頼義が、軍神として京都・「鞍馬山 鞍馬寺」の毘沙門天を勧請して「勝平山」の西砂山に再建した。近世には「毘沙門山」(現・秋田市「八橋運動公園」内、「日吉八幡神社」の南側辺り)にあって「勝平明神」・「毘沙門天」と呼ばれて信仰を集めたが、明治19年の大火(通称「俵屋火事」)で焼失。「秋葉神社」と合祀して「珍宝神社」と改称し、明治20年に「秋葉神社」の社地に遷座して、明治25年に現在の「勝平神社」に改めたという。なお、「秋田県神社庁」発足時(昭和21年)の庁舎は当神社内に置かれた。
さて、「勝平山」山頂には当神社の奥宮がある。勝平地区は旧・雄物川河口の左岸(西岸)で、右岸(東岸)の土崎湊と向かい合って、「勝平浦」という港であったともいわれている。土崎湊と合わせて「齶田浦」と称した可能性はあるが、「秋田城」に地続きで隣接する土崎湊に比べると、国土開発という面では遅れを取っていたと思われる。ただし、日本海を往来する船からすれば、「勝平山」は格好の目標であったのではないかとも思われ、相応の信仰があったとも考えられる。
秋田県神社庁のHPから(勝平神社)
写真1:「勝平神社」一の鳥居。バス通りに面している。
写真2:参道脇の「秋葉神社旧社殿跡」の石碑
写真3:参道を通って、いったん狭い公道に出ると、社殿前。
写真4:「勝平山」。秋田県庁・市役所前の大通りを西へ向い、秋田運河(旧・雄物川)を越えた正面。
写真5:秋田運河。秋田市土崎方面(北)を見る。左側が「勝平山」。
写真6:「勝平山」山頂にある「勝平神社 奥宮」(場所:秋田県秋田市新屋町砂奴寄。ゴルフ場「秋田カントリークラブ」の駐車場の南端)
場所:秋田市保戸野鉄砲町4-28。秋田県道56号線(秋田天王線、通称:新国道)「鉄砲町」交差点から東に入って直ぐのところに一の鳥居がある。そこから1区画分の参道の先、狭い道路を挟んで二の鳥居・社殿がある。駐車場無し。
社伝によれば、創建は大同2年(807年)、坂上田村麻呂将軍が東夷征討の折、「勝平山」(標高50m)に陣を置き、陣中守護のため武甕槌神を勧請したという。秋田県神社庁のHPなどには記載がないが、社頭の説明板には、「古くは、齶田浦神とも称したという。」とある。これは当然、「日本書紀」斉明天皇4年条の記事を踏まえてのことと思われる(「古四王神社」の項:2015年8月15日記事参照)。康平年間(1058~1064年)、陸奥守・鎮守府将軍であった源頼義が、軍神として京都・「鞍馬山 鞍馬寺」の毘沙門天を勧請して「勝平山」の西砂山に再建した。近世には「毘沙門山」(現・秋田市「八橋運動公園」内、「日吉八幡神社」の南側辺り)にあって「勝平明神」・「毘沙門天」と呼ばれて信仰を集めたが、明治19年の大火(通称「俵屋火事」)で焼失。「秋葉神社」と合祀して「珍宝神社」と改称し、明治20年に「秋葉神社」の社地に遷座して、明治25年に現在の「勝平神社」に改めたという。なお、「秋田県神社庁」発足時(昭和21年)の庁舎は当神社内に置かれた。
さて、「勝平山」山頂には当神社の奥宮がある。勝平地区は旧・雄物川河口の左岸(西岸)で、右岸(東岸)の土崎湊と向かい合って、「勝平浦」という港であったともいわれている。土崎湊と合わせて「齶田浦」と称した可能性はあるが、「秋田城」に地続きで隣接する土崎湊に比べると、国土開発という面では遅れを取っていたと思われる。ただし、日本海を往来する船からすれば、「勝平山」は格好の目標であったのではないかとも思われ、相応の信仰があったとも考えられる。
秋田県神社庁のHPから(勝平神社)
写真1:「勝平神社」一の鳥居。バス通りに面している。
写真2:参道脇の「秋葉神社旧社殿跡」の石碑
写真3:参道を通って、いったん狭い公道に出ると、社殿前。
写真4:「勝平山」。秋田県庁・市役所前の大通りを西へ向い、秋田運河(旧・雄物川)を越えた正面。
写真5:秋田運河。秋田市土崎方面(北)を見る。左側が「勝平山」。
写真6:「勝平山」山頂にある「勝平神社 奥宮」(場所:秋田県秋田市新屋町砂奴寄。ゴルフ場「秋田カントリークラブ」の駐車場の南端)