眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

覚えのある人(アクロスティック)

2018-02-12 21:47:39 | 短歌/折句/あいうえお作文
忘れない
旅路にあった
栞だと
触れているのに
「ねえ誰だっけ」

折句 短歌「渡し舟」
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杓文字(折句の扉)

2018-02-12 21:28:42 | 折句の扉
テレビドラマを見ながら
君は懐かしい気持ちになった
何が君をそうせるのか
田園の風景か 役者の演技か
古風な言い回しか
音楽か カメラワークか 筋書きか
懐かしい筋書きが
君を懐かしい場所へ引きずり込むのか

目の前にあるものに気を取られている間
いつしか折句の扉は閉じられていた
ご飯が炊き上がる音がしたのは現実の部屋の中
軽く茶碗に一杯盛ると杓文字の置き場所に困った
相応しい場所がどこにも見つからない

あの人どこかで見たような気がする……
昔一緒にいた人なのか
ドラマの中の人なのか

杓文字はずっと宙に浮いている

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きかないことば(アクロスティック)

2018-02-12 20:35:45 | 短歌/折句/あいうえお作文
裸足では
行きなさるなと
お咎めの
マストルールも
スルーする君

折句 短歌「バイオマス」
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静観の構え(アクロスティック)

2018-02-12 17:05:25 | 短歌/折句/あいうえお作文
お前さん
ニュースのようだ
タップしな
いいえ私は
知らぬ存ぜぬ

折句 短歌「鬼退治」
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ジャンピング・ボレー(アクロスティック)

2018-02-12 12:31:50 | 短歌/折句/あいうえお作文
あのねきみ
桂馬のように
跳びなさい
生まれ故郷は
古池じゃない

折句 短歌「揚げ豆腐」
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急行蕎麦屋(アクロスティック)

2018-02-12 04:34:25 | 短歌/折句/あいうえお作文
駅ナカの
お蕎麦屋さんで
丸七年
一味をかける
朝世知辛し

折句 短歌「エオマイア」
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母と公衆電話

2018-02-12 03:18:15 | 折句の扉
女はまだ話していた
ずっと話していた相手はもう後ろに到着している

少し遅れて受話器が置かれた
ピーピーピーピー
女はまだ電話と向き合っている

「貯金残高は三千万円です」

自動音声が高らかに金額を告げていた
誰かに聞かれていないか君は不安を覚える

「さあ行きましょうか」
君はその時なぜか秘書のような振る舞いをした
「はいはい」
女は振り返った
公衆電話の上に何かが残っている

「忘れないで」
「あなたが持って」

眼鏡、マスク、ハンカチ、巾着袋……
襟巻きを手に取って
君は女の首に無造作に巻きつけた

彼女は君に折句の扉をくれた人だ



失った
たよりはここに
いまもある
引き出しはもう
遠くあっても

折句 短歌「うたいびと」


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二兎物語(アクロスティック)

2018-02-12 01:36:27 | 短歌/折句/あいうえお作文
お前さん
二兎追うことは
大儀です
いいえ私は
尋常じゃない

折句 短歌「鬼退治」
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