「イノセンス」
目的格の子供たちがテーマを増幅させて言葉が渋滞している。さばかなければ目的地までたどり着けない。
「わかっているよ」
星屑を刻むように接続女子が高らかに理解を示した
「目的地?」
とぼけるな。最初からそれは見失われていると共感覚男子の分裂的な態度。だが、進まなければならない。テーマではない。順路ではない。理屈ではない。本能的に感じるものが通い合う道筋に落ち着いていくものたち。
「迷子は迷子」「迷子の迷子」
ダッシュボードに僕らの声が反響する
「急ごう」
主犯格の僕がリーダーのように言う。
ためらいがまた渋滞を激しくするから。