眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

ハード・ワーク時代

2022-01-07 21:50:00 | ナノノベル
「どつかれさまです」
 一昔前は(おつかれさま)だったが、今ではそんな生やさしいものではなくなった。そこで極度の疲れを労う気持ちから進化形として「どつかれさま」が広く使われるようになった。新しい言葉は次々と生み出されていくものの、世間は相変わらず人手不足が続き、一人一人が酷く疲れている。それが一人三職の時代と言えた。

「はい。しばらくボール遊びをしていてね」
 元気の有り余った園児に遊び道具を与え、その隙にモニターに向かう。
「4人同時に行います」
 遠隔操作で簡単なオペをさばく。結果はスピードにかかっている。5分ほどで無事にすべてのオペを終える。すぐさま画面を切り替えると私はざっと罪状に目を通す。「どうですか。皆さん、まとめます」
「懲役140年に処する!」

「先生! 一緒にあそぼーよ!」
 エプロンを引っ張られて足下の世界に帰ってきた。
「はい、はい。もう判決出たから大丈夫だよ」
「先生、かくれんぼしよー!」
「ああ、いいよ。かくれんぼしよーね」
(遊べる間にたくさんたくさん遊んでおくんだよ)
 大人は遊ぶ余裕もない。
 明日は臨時国会。
 思い切り野次でも飛ばそうかな。

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両取り=見せ場 ふんどしの桂、割り打ちの銀

2022-01-07 01:02:00 | 将棋ウォーズ自戦記
「両取り逃げるべからず?」

・当て返す
 受けがなければ取り合ってしまえばいい。
 飛車を狙われたら、相手の飛車を見ればそれでだいたい助かっている。
・流れの中で両方逃げてしまう
・どちらか一方を逃げる
 例えば、大事な飛車の方を逃げる。
 格言に背いて「逃げてよし」という場合もある。
 (一時的に二枚換えの駒損になっていたとしても)
 二枚飛車が強い、後で取り返せる、相手の角が遊んでいる、陣形に差がある、など、大局的な条件によって。

 駒が当たりになって駒損がみえている時は、一般的にピンチである。しかし、同時にそれはさばきのチャンスとも言える。
 当たれば当たるほど腕の見せ所でもあるのだ。

「二つも当たってるんかい!」(大チャンス!)
 とポジティブに受け止めたい。
 痛いと思っていると視野が狭くなる。
 むしろ「わくわくする」くらいが上手く行く。

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