資格マニアの徒然草ブログ

目標としていた70歳で五百資格、2年前倒しで達成しました、これからはジャンルに関係なく、徒然なるままに書いていきます。

正々堂々と公共事業の雇用創出効果を論ぜよ

2010年09月02日 | ビジネス・経済
正々堂々と「公共事業の雇用創出効果」を論ぜよ―人のためにこそコンクリートを
藤井 聡
日刊建設工業新聞社

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 正々堂々と「公共事業の雇用創出効果」を論ぜよ、筆者は京都大学の土木工学の教授である。私も学生時代、土木工学の出身である。三橋貴明氏のブログに載っていたためこの本を入手して読んでみた。

 読む前、この本のタイトルを見て想像した。以下は私の想像である。小泉政権から民主党の「コンクリートから人へ」スローガンに見るように、公共事業がどんどん削減されている。しかし公共事業というのは、地方で雇用を創出する。材料も必要だから、材料メーカーにも注文が入ってくる。建設機械も必要だ輸送機械メーカーも活性化する。。従って、IT産業などとは異なり、マクロ経済の乗数効果が大きい。

 しかし、なぜ不要な道路を作るな、など土木のイメージが悪いのか。この場合の公共事業は、不況対策の一環として行われる一時的なものだ。すぐ着工できるものでないといけない。その点、都市部の土木工事は、経済効果が大きいが、着工までに利害調整が複雑で、時間がかかり、不況対策には間に合わなくなってしまう。従って、地方の不要と思える道路に予算が行ってしまう。ここが問題である。

 読後の感想、想像の前半は合っていた。しかし、後半に該当する文章はない。むしろ、郵政民営化で、窓口が不便になった、何で自由化など、こんなことをやったのかというトーン。日本の郵便料金は米国の2倍、巨大な郵貯の民業圧迫、日本発着の国際貨物というドル箱は外国資本に皆取られている。そこで自由化なのだが、筆者は、この辺のことは無視して、窓口が不便になったのだから、何で自由化なんかやったんだ、と言っている。

 ということで筆者と私の軸の違いに、3章以下は、読む気がしなくなった。タイトルはいいのだから、もっとノーマルに書いてくれれば推薦できるのに。残念!!

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