kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

走練習&トレーニング

2015-02-16 | 陸上競技
土曜日、この日は天気も良く練習日和でした。数日前に卒業生から連絡をもらっていました。一緒に練習をしたいということでした。卒業後、社会人として競技を続け昨年は11秒0、22秒3で走っています。高校時代のベストを更新下というのはすごいと思いますね。高校時代は中国新人に出場していますが、中学時代はほぼ無名。話を聞くと100mは12秒4、200mは24秒4だったとのこと。当時は雰囲気的に「大きく伸びる」というのがありました。今の方が練習内容もそれなりに精選されてきていると思うのですが、当時は「チーム力」という部分で伸びていた気がします。良いことではないのですがどうしてもこの頃の取り組みと比較してしまいます。「本気になる」という部分が違ってくる。「昔は良かった」という感覚があるのは決していいことではないと思っています。現状を打破する方法が見つけられないというのが情けないですが。

ダイナマックスをやってから脚運びとハードル。これはいつも通りです。時間が取れるので少し丁寧にやることにしました。動きが変わらないという理由は多々あります。こちらが「分かっているだろう」と思っていることでも実際は選手は分かっていないことが多い。前日のスタート練習にしてもそうなのですが、細かく説明しても「理解できていない」ことが多い気がします。そういう時に自ら「これはどういう意味があるのか」と聞いて来れば話は変わってくるのですがそれもない。受動的な練習を続けていても変化はないと思います。卒業生がいたのでもう一度説明しながら進めていきました。卒業生が来てくれたことでこういう部分の確認もできます。卒業生、走れるようになってきているのでこちらが言っている感覚的なこともそれなりにできるようになっていました。普段はそのような動きをやっていないということですがなんとなく感覚的にできるのだと思います。ここの表現は難しいですが。

かなりやってからフレキを使ってのスイッチング。在校生と比べると卒業生の動きにキレがあります。というか、実際にやりたい動きはこちらなのです。お手本を見せてもらいそれから在校生にもやらせました。多少なりと動きに変化が見られました。目標とする動きを目で見ることで違ってくるのだと思います。もっとできると思うのですが、自主的に練習をしたりという感じがありません。これが「意欲」の部分です。自分で何とかしようと思えば何かしら行動に現れる。言われて仕方ないから何かやるというのとは違います。

現役で競技をやっている卒業生と一緒に1年前に卒業した選手も来ていました。こちらは競技は一切やっていませんが(笑)。この子は中学時代、100mは12秒台。2年生の春に幅跳びで6位入賞して中国大会に進みました。その際、100mは県総体予選落ちだったと思います。自分で「強くなりたい」と真剣に想ったのでしょう。秋には100mで11秒0台、幅跳びで6m80台まで行きました。どちらも県新人で3位に入り、中国新人で4位入りました。すごいことです。この選手を見ていたらシャフト補強の合間に自分でドリルをやっていました。きついのは当然ですが補強を走りに結び付けようという意識が強かった。これは私が一度話をした時から自主的に取り入れていたようです。強くなる選手に共通することは「受けた指導を継続して行う」事だと思います。大半の選手が言われたその日だけやって数日たったら全くやらない。そういう部分の「差」が大きな「差」となるのです。同じ練習をしても結果は大きく異なります。午後には選手にそういう話もしましたがなかなか入りません。ひょっとしたら実際はそこまで本気で競技に向き合えないのではないかと感じました。「それなりでいいや」という感覚があるのかもしれません。

以前から何度も書いていますが最終的には「本人に強くなりたいという気持ち次第」だと思っています。料理人が丹精込めて最高の料理を作る。しかし、食べる者が「そんなに食べたくないな」と最初から思っていたらどれだけの高級食材を使っても、時間をかけてもそれは本人にとって「最高の料理」とはならないのです。別に食べたくないけど目の前にあるから仕方なく食べるかという感じであればどれだけ真剣に料理をしても「おいしい」とは言ってもらえません。これは大半のことに当てはまると思います。自分自身がその気にならなければ何をやっても同じ。そこの話もするのですがなかなか・・・。

走る練習は並走を行ってその後バトンパス。短い距離を連続で走りました。前半部分にかなりの時間を要したので卒業生はこのあたりから足をつっていました。普段長時間練習はしないでしょうし、本数もそれほどいかないと思います。高校生と社会人のメニューは大きく違ってくると考えています。高校生はある程度の量をやりながら感覚をつかんだりする。社会人は本数を少なく質を高めてやる。もちろん、時にはある程度の本数を走る日も必要になるのだと思いますが通常ではそれほど走らないと思います。怪我をしないように話をしてメイン練習へ。この日はタイヤ引きを行いました。120mのタイヤ引きを3本2セット、2本1セット実施。本数的にはそれほどではないかもしれませんが負荷的には強いと思います。見ていると疲れてきてからの動きが微妙。通常この時期になるとある程度の手ごたえを感じながらできるのですが。まー昨年もこの時期は最悪でしたからあまり悪くは考えないようしようと思いますが、今年は「何が何でも」と思っている部分がこちらに伝わりません。思っていないから伝わらないのかもしれないのですが。ここは大きな差ですね。まー本数的には良く走ったかなという感じでしょうか。

上述の2人以外にも卒業生男子が2名練習を見に来ました。特に何かをするという訳ではないのですが卒業生が練習をするのでこれをきっかけに来たという感じでした。が、こちらは何も言っていないのに自主的に動いてくれます。練習道具を出したり、タイヤを運んだりと「周りを見る」という部分や「気を配る」という部分ができています。練習が終わってからもすぐにグランド整備をする。いや、卒業生だからやる必要はないのです。自分で練習をしたわけではないですし。それでもそれが当たり前のように行動する。その部分が高校の部活動で学んだこと、身に付いたことだと思います。自然に行動に現れるのです。こういう部分で大きな差を感じました。言われなくても自然にできる。

午後は1時間半程度練習をしました。トレーニングです。この動きを見てかなりがっかり。あれだけ言ったのですが女子、最後までやり切れない。途中で止まってしまう回数が多い。きついのは分かっているのですがそこを乗り越えられません。どうしたものでしょうか。ここに関しては書いておきたいこともあるので別にしたいと思います。

ここ最近、マイナス的な評価しかできていません。私の目が曇っているからそういう見方になるのかもしれないのですが、取り組みの姿勢を毎日見ていると「本当にこれでいいのか?」という気持ちになります。伝わらないという部分が日に日に大きくなってきています。なぜ、真剣になれないのか?何故、もっている力を出し切らないのか?これほどもったいないことはないと思うのですが。自分自身の「力」のなさが情けないと感じます。
コメント
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