金曜日、朝練は男子キャプテンからの申し出により選手だけのミーティングにすることに。これまで何度もこの形でミーティングをしていますが結局何も変わりません。自分の力でなんとかしたいという気持ちがあるのだと思いますがここまで来たらもう自分たちの力ではなんともなりません。なるくらいなら既に変化しています。残念ですがここは覆せない事実かなと。
午後の練習が始まる前に過去のBlogの内容を印刷して渡しました。これまでの卒業生について書いた内容です。
無冠のエース~成長までの過程~
無冠のエース~本当の成長と未来へのスタート~
エースの苦しみ~乗り越えるために~
「心」を記す
この4つの記事の内容を印刷して配布。過去の選手の取り組む姿勢について示しました。今の選手は自分たちが基準です。私はこれまで見てきた選手たちが基準です。今年インターハイに行った3年生の方が明らかに力は上です。しかし、この子達の取り組みと過去の選手の取り組みを比較すると大きな「差」があります。ここは私がそこで済ましてしまったのも原因かなと思います。今の3年生にストイックに競技に集中させることができなかったのは私の力不足だと思いますし、あのレベルの取り組みを求めていたらとうの昔に辞めていたでしょう。ここは私のさじ加減なのだと思います。否定されるかもしれません。そしてそう考えるとこういうチーム状態を招いてしまったのは私の責任なのかもしれないという気もします。新チームになった時に「今の3年生ほどの才能はない。がむしゃらにやらないと中国にも行けない。」という話をしつこくしていましたが現実味がわかないのでしょう。先輩と同じくらいやれば大丈夫だろうという甘えが存在するのだと思います。
過去の二人のエースのことについて書いたBlogです。もちろんこの二人だけが特別一生懸命にやっていたわけではありません。当時の選手は全員がエースに劣らず努力をしていましたし、本当に必死でした。それでもあえてそのチームの中心となる「エース」について触れました。今のチームにはその「エース」がいません。力を示すわけでもなく、取り組みがずば抜けているわけているわけでもない。低いレベルで自分達はやっていると感じているだけなのです。中心となる選手が出てきて取り組みで他の者に示さなければチームの雰囲気は変わらないと思います。どれだけ口頭で話しても全くイメージができないだろうと思い、実際の選手の記事を見せました。
こうやってBlogに個人的な内容に近いものを書くのはあまり良しとされません。個人情報うんぬんと言われるからです。特に厳しく注意した内容に関してはトラブルの元になります。事実であっても違うと言われたらそれまで。客観的に見ているつもりですが私も主観が入ってしまう部分もあるでしょうし。批判的な事を書く場合は「余程のこと」だと思っています。しかし、こういう一生懸命に取り組んできた選手たちの姿を記しておくことで誰かに何かを伝えることができると思います。
一人は甘さが目立った選手。ある事を機に本当に競技に集中し始めました。そこからの伸びは圧巻。何が何でもやるという姿がありました。練習中、涙を流した姿を見たのは一回だけだったと思います。走練習ができないのでかなりきつい坂道を自転車で上がる練習をして追い込み、戻ってきてからシャフトを使ってのトレーニング。今の選手は30秒でキツそうな顔をして頑張っているような姿を見せますが、この子は違った。60秒間必死に動かし続けて途中で涙を流し始めました。それでも辞めない。終わってから何故泣いていたのかを問うと「もっと追い込まないといけないのに思い通りに身体が動かないのが情けない」と自分に対しての怒りやもどかしさで涙を流していたのです。同じ高校生です。何が違うのか??なんとなくやっている選手と「絶対に強くなってやる」と思ってやっている選手の違いだと思います。大きな差です。
更にこの子の一つ下にうちで初めてインターハイに行った選手がいました。2年生で県総体チャンピオン。この時の1つ上のエースは故障して力を入れ出しきれませんでした。それでも勝つというのはなかなかできることではありません。中学時代は67秒レベルの選手。まー本気でやっていなかっただけだと思いますが。それが2年生で県総体で勝つ。どれだけのことか?という話ですね。秋になりこの二人の直接対決がありました。田島記念と県体。一つ上のエースが田島で58秒8で優勝。これにより下のエースは負けず嫌いに火がついたようでした。これもBlogに書いていましたが「みんなが先輩に優勝して欲しいという空気だった。だから絶対にわたしが買ってやろうと思って走った。」と県体後の日誌に書いてありました。先輩だから負けてもいいなんて一つも思わない。最後の大会だから勝ちを譲るようならお互いに良い気分にはなりません。県体350mまでは下のエースが逃げました。最後の上のエースが意地で並びかけほぼ同着でフィニッシュしました。58秒88と58秒91位だったと思います。本当に僅差。上のエースが意地で勝ちました。でもこの走りができたのは「絶対に負けたくない」と思って走った下のエースのおかげ。忘れられません。
更にエースの苦しみ、という記事にありますがその県体後インターハイを狙って冬期をしようという時に2年生エースが故障。故障自体はそれほど重くなかったのですが走りの感覚をまったく忘れてしまいました。こんなに走れなくなるのかというレベル。100mが15秒かかるような選手にも勝てない時期がありました。それでもこの子は前だけを見ていました。何度も心が折れそうになったとは言っていましたが実際は折れませんでした。一つの理由は「エース」だからです。一緒にマイルでインターハイに行く事を目指している仲間が待っているからです。そのみんなのためにも自分のためにも止まれない。だから出来ることは全てやる。そんな姿勢があるからこそこのシーズン県内では敵なし。中国でも決勝で6位となりインターハイ出場を決めました。本当にすごいレベルです。
なぜこのような事ができたのか?本当に真剣に競技をしていたからだと思います。今の高校生にこれ位の取り組みを求めるのは不可能なのでしょうか?ほんの数年前の話です。県外の強豪校には毎年当たり前のように競技に一生懸命に向き合って取り組んでいる高校生がたくさんいます。このような取り組みが特別なのではなく「当たり前」にならないといけないのです。選手の能力に頼って戦うようでは面白くない。
今の3年生、これまでの選手と比べると間違いなく力がありました。しかし、それでもそれなりにしか練習をしていなかったら県で勝つ事はできなかったと思います。二人とも100mで1秒伸びました。この子達にあったやり方で進めてこれたから伸びたのだと思います。今の下級生はそこまでずば抜けた強さはありません。私からすれば力が前に戻っただけ。いや、数年前よりは間違いなく中学時代の力は上。3年生とは違います。選手によって求める事は変えています。今の下級生は「がむしゃらになる事で強くなる」タイプです。今の3年生は「無理矢理やらせたら辞めてしまう」タイプです。これは指導する側の見極め。もう一度チームとして原点に帰る必要があると感じました。
話をしてからトレーニング。それほど変化があるかなーという感じだった気がします。普通のトレーニングだった気が。なかなか大きな変化が生まれません。この辺りからわたしの体調が微妙だったのも見る目に影響しているのかもしれませんが。こちらとしても出来ることは全てやりたいと思っています。そこで急きょ卒業生を呼んで話をしてもらうことにしました。これはまた別に。
午後の練習が始まる前に過去のBlogの内容を印刷して渡しました。これまでの卒業生について書いた内容です。
無冠のエース~成長までの過程~
無冠のエース~本当の成長と未来へのスタート~
エースの苦しみ~乗り越えるために~
「心」を記す
この4つの記事の内容を印刷して配布。過去の選手の取り組む姿勢について示しました。今の選手は自分たちが基準です。私はこれまで見てきた選手たちが基準です。今年インターハイに行った3年生の方が明らかに力は上です。しかし、この子達の取り組みと過去の選手の取り組みを比較すると大きな「差」があります。ここは私がそこで済ましてしまったのも原因かなと思います。今の3年生にストイックに競技に集中させることができなかったのは私の力不足だと思いますし、あのレベルの取り組みを求めていたらとうの昔に辞めていたでしょう。ここは私のさじ加減なのだと思います。否定されるかもしれません。そしてそう考えるとこういうチーム状態を招いてしまったのは私の責任なのかもしれないという気もします。新チームになった時に「今の3年生ほどの才能はない。がむしゃらにやらないと中国にも行けない。」という話をしつこくしていましたが現実味がわかないのでしょう。先輩と同じくらいやれば大丈夫だろうという甘えが存在するのだと思います。
過去の二人のエースのことについて書いたBlogです。もちろんこの二人だけが特別一生懸命にやっていたわけではありません。当時の選手は全員がエースに劣らず努力をしていましたし、本当に必死でした。それでもあえてそのチームの中心となる「エース」について触れました。今のチームにはその「エース」がいません。力を示すわけでもなく、取り組みがずば抜けているわけているわけでもない。低いレベルで自分達はやっていると感じているだけなのです。中心となる選手が出てきて取り組みで他の者に示さなければチームの雰囲気は変わらないと思います。どれだけ口頭で話しても全くイメージができないだろうと思い、実際の選手の記事を見せました。
こうやってBlogに個人的な内容に近いものを書くのはあまり良しとされません。個人情報うんぬんと言われるからです。特に厳しく注意した内容に関してはトラブルの元になります。事実であっても違うと言われたらそれまで。客観的に見ているつもりですが私も主観が入ってしまう部分もあるでしょうし。批判的な事を書く場合は「余程のこと」だと思っています。しかし、こういう一生懸命に取り組んできた選手たちの姿を記しておくことで誰かに何かを伝えることができると思います。
一人は甘さが目立った選手。ある事を機に本当に競技に集中し始めました。そこからの伸びは圧巻。何が何でもやるという姿がありました。練習中、涙を流した姿を見たのは一回だけだったと思います。走練習ができないのでかなりきつい坂道を自転車で上がる練習をして追い込み、戻ってきてからシャフトを使ってのトレーニング。今の選手は30秒でキツそうな顔をして頑張っているような姿を見せますが、この子は違った。60秒間必死に動かし続けて途中で涙を流し始めました。それでも辞めない。終わってから何故泣いていたのかを問うと「もっと追い込まないといけないのに思い通りに身体が動かないのが情けない」と自分に対しての怒りやもどかしさで涙を流していたのです。同じ高校生です。何が違うのか??なんとなくやっている選手と「絶対に強くなってやる」と思ってやっている選手の違いだと思います。大きな差です。
更にこの子の一つ下にうちで初めてインターハイに行った選手がいました。2年生で県総体チャンピオン。この時の1つ上のエースは故障して力を入れ出しきれませんでした。それでも勝つというのはなかなかできることではありません。中学時代は67秒レベルの選手。まー本気でやっていなかっただけだと思いますが。それが2年生で県総体で勝つ。どれだけのことか?という話ですね。秋になりこの二人の直接対決がありました。田島記念と県体。一つ上のエースが田島で58秒8で優勝。これにより下のエースは負けず嫌いに火がついたようでした。これもBlogに書いていましたが「みんなが先輩に優勝して欲しいという空気だった。だから絶対にわたしが買ってやろうと思って走った。」と県体後の日誌に書いてありました。先輩だから負けてもいいなんて一つも思わない。最後の大会だから勝ちを譲るようならお互いに良い気分にはなりません。県体350mまでは下のエースが逃げました。最後の上のエースが意地で並びかけほぼ同着でフィニッシュしました。58秒88と58秒91位だったと思います。本当に僅差。上のエースが意地で勝ちました。でもこの走りができたのは「絶対に負けたくない」と思って走った下のエースのおかげ。忘れられません。
更にエースの苦しみ、という記事にありますがその県体後インターハイを狙って冬期をしようという時に2年生エースが故障。故障自体はそれほど重くなかったのですが走りの感覚をまったく忘れてしまいました。こんなに走れなくなるのかというレベル。100mが15秒かかるような選手にも勝てない時期がありました。それでもこの子は前だけを見ていました。何度も心が折れそうになったとは言っていましたが実際は折れませんでした。一つの理由は「エース」だからです。一緒にマイルでインターハイに行く事を目指している仲間が待っているからです。そのみんなのためにも自分のためにも止まれない。だから出来ることは全てやる。そんな姿勢があるからこそこのシーズン県内では敵なし。中国でも決勝で6位となりインターハイ出場を決めました。本当にすごいレベルです。
なぜこのような事ができたのか?本当に真剣に競技をしていたからだと思います。今の高校生にこれ位の取り組みを求めるのは不可能なのでしょうか?ほんの数年前の話です。県外の強豪校には毎年当たり前のように競技に一生懸命に向き合って取り組んでいる高校生がたくさんいます。このような取り組みが特別なのではなく「当たり前」にならないといけないのです。選手の能力に頼って戦うようでは面白くない。
今の3年生、これまでの選手と比べると間違いなく力がありました。しかし、それでもそれなりにしか練習をしていなかったら県で勝つ事はできなかったと思います。二人とも100mで1秒伸びました。この子達にあったやり方で進めてこれたから伸びたのだと思います。今の下級生はそこまでずば抜けた強さはありません。私からすれば力が前に戻っただけ。いや、数年前よりは間違いなく中学時代の力は上。3年生とは違います。選手によって求める事は変えています。今の下級生は「がむしゃらになる事で強くなる」タイプです。今の3年生は「無理矢理やらせたら辞めてしまう」タイプです。これは指導する側の見極め。もう一度チームとして原点に帰る必要があると感じました。
話をしてからトレーニング。それほど変化があるかなーという感じだった気がします。普通のトレーニングだった気が。なかなか大きな変化が生まれません。この辺りからわたしの体調が微妙だったのも見る目に影響しているのかもしれませんが。こちらとしても出来ることは全てやりたいと思っています。そこで急きょ卒業生を呼んで話をしてもらうことにしました。これはまた別に。