陸上競技のことに関して。ほとんど書いていません。「指導の在り方」について自問自答しています。これから陸上競技に関わるか。高校の指導をするのか。クラブチームを作るのか。それとも退くのか。世の中には「優秀な指導者」がたくさんいると思います。自分なりに勉強してきたつもりです。考えても来ました。が、それに何か意味があるのか。そういう感情が自分の中で大きくなりつつあります。結構まじめに。
4月30日の土曜の午後。ハードル練習会をしました。継続的にやってきました。これも意味があるのかどうかは不明。自己満足なのかもしれません。毎回参加してもらえる選手も複数名います。これもありがたいことです。必要とされているのか、指導者が半強制的に連れてくるのか。ここも微妙なところではありますが、「何かやろう」と思うときには「半強制的」な部分が必要だと持っています。最初は「よくわからない」のです。それでも「虎の穴」に押し込まれたら「やるのが当たり前」になっていきます。自分なりにやるという部分から抜け出せるかどうか。派手さはないかもしれませんが。
この日も基本的なことを少し。1年生が参加してくれている学校もありました。これは継続的にやってきた部分と異なるので難しいのかもしれません。見よう見まねでやっていく中で分かることもあると思います。知識偏重になって「技術的なこと」をやるだけではなく、「やってみる」ということも重要なのかなと改めて感じています。もちろん負荷がそれなりにかかりますからこちらも様子を見ながらかなと。
いつもと流れを変えてやる部分も。小さくコンパクトに動かす。これが必要だと思っています。が、動的な柔軟性などを考えるとアップの段階では大きく動かすことも必要。ハードルを使って大きく動かす。筋力的なことにもつながっていくと思います。ある程度のことをやる。そこからハードル連続抜きやワンステップハードルも。やりたい動きができないという選手もいます。が、数本やって終わりではなく「本数」をある程度やることできちんと狙いとする部分ができるようになります。ありがたいことに来ている選手は「なんとかしたい」と思ってやってくれている雰囲気があります。あまりにもモチベーションが低下しきっている私にとってはこういう場面はありがたいですね。本来の「指導」の在り方かなと思っています。
そこから一歩ハードル。ここも負担は大きいかもしれません。が、しっかりと踏み切って前方向に進むというのは必要です。ドリル的な動きもしますが「なんとかしていこうとする」というのが必要かなと思っています。「できない」「届かない」ではなく「どうすればいけるか」を考える必要があります。今まで感じていた部分ですが、「技術指導さえすれば強くなる」というのではない気がしています。何も指導をされていない選手でも結果を残すことはあります。「きれいに跳ぶ」ことを求めるのではなく、「ロスなく進む」ことができればいいのかなと。抜き足に関してはしっかり前にもってきて落とす。ここができない選手が多い。これに対してどのようにアプローチするのが良いか。探求心は尽きませんがこれが「継続的な思い」として自分の中に保てるかというのが今の一番の課題です。
そこから3歩ハードル。タータンを使って12台をセッティングしました。「専門的な練習」という位置づけでハードル練習会をやっています。100mH、110mH、400mHとそれぞれに必要な技術もあります。が、支部大会が終わってもう一度「何が何でもやる」という機会が必要ではないか。一人ではできない練習でも同じ種目をやっているライバルたちと一緒にやることで「やりとおす」というのができる気がしていました。そこで男女ともに400mHの高さでセッティングして12台。これを5分おきくらいに5本。珍しい練習ではないと思いますが。それでも「最後まで3歩で維持する」というのが難しい部分がある。特に最後の4台くらいでピッチが保てなくなります。そこをどう対応するか。
「最後まで行く」というのを求めました。間が跳べなくても次のハードルは越える。何度もハードルを越える練習です。途中で止めてしまう選手がいない。こういう状況で練習を見させてもらえるというのはこちらとしては救われます。ずいぶん気持ちが楽になりました。元々、「強くなりたい」と思う選手に対して「何とかしてあげたい」というのがあります。その「根本」の部分は忘れたくない。これができないのであれば「指導」する意味さえないかなと思っています。
更に5歩ハードルを3本。これも届かないようであれば6歩にしてもよい。男子は7台、女子は8台です。ある程度の距離をピッチを保ちながら走る。スピード練習というよりは「維持する」ための練習になり案す。こういう部分を繰り返すことで走りにもつながっていくと思っています。ピッチが上がらない選手や、ストライドの確保が苦手な選手はこういう形で「道具」を利用しながらやっていくと良いのかなと。前任校でよくやっていた「タタタ」も極端なことをいえば120mくらい置いてやっていくことで最後までピッチを維持することができる。100mミニハードルを置いてひたすら走るという練習をしているところもある。京都のrkn高校はミニハードルをかなり並べて動き続ける。この中で「正確な動き」であったり、「ピッチの維持」ができるようになるのだと思います。
表情としてはかなりいい感じの表情でした。こういう姿を見ると「指導する」ことの意味があるなと思います。これから先、ハードル練習会を継続するのかどうかは不明です。もう終わりにしてもいいかなと思っています。が、こうやって一生懸命にやろうとする選手がいるなら何らかの形で「陸上競技」に関わるのもありかなとは思います。必要とされているかどうかは分かりませんが。
少しだけ。本当に少しだけですが「指導」の意味を感じました。「やりたい」と思う選手たちに対してどう力になれるか。ここだと思っています。まとまりませんが。記録しておきます。