音楽千夜一夜第345 回
独グラモフォンによる3人の二重奏や三重奏曲を集めた13枚組のCDを聞きました。
集められているのはベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタの全曲を柱に、バッハのチェロソナタ、シューマンバルトーク、メシアン、プロコィエフのヴァイオリン・ソナタなどですが、やはりその中心にいるアルゲリッチのピアノが重要な役割を果たしていて、特にクレメルと組んだ時にその即興性や自発性が炎のように燃え盛る。
ベートーヴェンはもちろんですが、私の大嫌いな(あの馬鹿馬鹿しい「3つのオレンジへの恋」!)プロコフィエフで巻き起こった台風15号と16号がドッキングしたような激烈な興奮は、おそらくこれからも他の誰によっても引き起こされないであろう嵐のような音楽体験でありませう。
図書館で予約していた「明治天皇伝」取り忘れたがそれもよかろう 蝶人