わが家では夕食は基本的に四人そろって食べる。もちろん誰かが外食をするというのなら、それは別である。
妻以外の3人それぞれが学校もしくは塾なり仕事なりから帰宅し、少しくつろげば、あっという間に食事の開始は11時過ぎとなる。
この、家族みんなで一緒に食事をするということが、私の減量の妨げとなっているのは明白だが、それ以上に大事なことなのだとふと気がついた。そして、これを実行している妻には信念があったということにも。
結婚して妻と暮らすようになってからは二人一緒に食べ、息子が生まれてからは三人一緒に食べるようになり、娘が生まれてからは四人一緒に食べている。当たり前のことのようだが、なかなか実行するのは難しい。それでも妻は、家族それぞれの行動パ ターンにあわせて、みんないっしょに「いただきます」「ごちそうさま」ができるようにしている。
人と人はいつ別れることになるかもしれない、だから一緒にいることができる時は、できるかぎり共に過ごす。妻はそんな信念を持っていて、夕食をみんなで食べるのは、それを貫いた生き方の一つの表れのように見える。
今日は70年前に東京大空襲で十万人もの人が亡くなり、明日は4年前の東日本大震災で一万五千人以上もの人が亡くなった。そして、世界中のどこかで、今も多くの命があらがいようもなく、突然失われている。
人はいつか死ぬ存在だから、生きている限り死は突然やってくる。それは仕方のないことだろう。だからこそ共に生を分かち合える機会は大切にしなくてはいけない。
人の生き方にはいろんなスタイルがある。だから、毎夜の夕食を一家でとる必要などないという考えだって、あって当然だ。
ただ、生きるかてをともに口にできる幸せを誰かと分かち合うのも悪いことではない。
それは家族との食事であったり、職場の飲み会であったりする。
そのことがつらいという人も少なくないようだ。少しでも多くの人がその場を楽しんでくれるようにお互い気を使いたい。
家族との食事が辛い…拒食と過食、摂食障害に向き合う
ノーツマルシェ 2015年3月10日(火)22:00
■ 摂食障害で受診した患者は推計1万2千人
先月2月26日付『朝日新聞』朝刊の社会面に次の記事が掲載されました。「摂食障害 治療して向き合えた」。この記事の中で、美人の姉に対して劣等感をもち、過食と拒食を繰り返すようになった女性が登場しています。
摂食障害とは、食事に関する行動の異常が特徴である精神疾患であり、過食しては吐く。また極端な食事制限で体重が激減するなどし、患者の9割以上を 女性が占めるといわれています。 この疾患については様々な原因や理由が挙げられますが、家族の影響があることも以前から指摘されています。
■ 家族が顔を合わせる夕食が苦痛
通常、家族団らんといえば食事やテレビを見たりすることですが、楽しい思い出がないという人もいます。母娘関係改善カウンセラーの筆者に寄せられる 相談の中には、食事といえば父親が酒に酔い怒りだす、暴言を吐くなどしていつも怯えていた。または父親不在の中、母親の愚痴を聞きながら食卓についていた という話もあります。さらに、兄弟姉妹の中でつまはじきにされ、自室でとるようになった人もいます。
摂食障害というと、ダイエットをきっかけに始まることが多く、痩せるのに執着するあまり、拒食、過食を繰り返すといったイメージがあります。です が、筆者のところに来られる相談者の中には、痩せたい理由ばかりではなく、家族との食事が苦痛だったことから食べる意欲がわかないという人や、食事という と嫌な思い出ばかりで嫌悪感が募るという人もいます。
自室で取るようになると、惣菜を捨てることもでき、親に隠れて食事を制限することができます。しかし成人になって結婚した後も、その状態が続くこと も。一方、娘が摂食障害であることを全く知らない親もいます。摂食障害は心の病と密接な関連があり、メンタルケアを通して改善されたケースも多数もありま す。隠し続けるのは本人が一番つらいことであり、ぜひ相談できる人や場所を探して自身の問題と向き合うことをお薦めします。
[執筆:真香(母娘関係改善カウンセラー), 2015年3月10日]
【参考】※ 『朝日新聞デジタル』「摂食障害、治療して向き合えた 過食のち絶食、何度も食品万引き」2015年2月26日
『継続は力なり』
家族の結束は揺るぎないものなんでしょうネ。
羨ましいです。