こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

しばらく大雨

2019年06月30日 | 日々思うこと、考えること
熱帯低気圧が急に台風になったのにはおどろいたけど、G20大阪サミットは滞りなく終わり、各国の首脳も無事帰国した。台風よりもっとおどろいたのは、トランプ米大統領が帰国の途中で韓国に寄って、板門店で北朝鮮のトップと会談までしたこと。ミサイルのことはもちろん気になるが、それよりも拉致事件の解決が実現するかはどうなるのだろう。安倍総理はトランプ大統領にそのことの仲介は頼んでいるのだろうか。それとも、今回も空振りとなったら一体日本の外交とは何なのかということになる。安倍さんにしても今回拉致問題が一気に進展したら参議院議員選挙も有利に進められると思うのだけど、果たしてどうか。
 
明日からしばらくの間、雨模様となるそうだ。
 
 
西日本は先週やっと梅雨入りしたと思ったら、梅雨前線が日本列島上に大対するようで大雨の危険があるとのこと。日本列島どこも同じような危険があって、いつも備えていないといけないが、どこまで備えたらいいかは判断が難しい。
 
 
今日の空も曇天で、雨が降ったり止んだり。ただ夕方には南の空に大きな虹がかかった。

明日からも頑張ろう

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すこしずつ変わってゆく街並み

2019年06月29日 | 日々思うこと、考えること
先日、少し時間があったので、両親の家に行った。家そのものが私が独立してから建て直されているので、どうこう言っても仕方ないが、最寄りの私鉄の駅からの風景が行くたびに変わっている。行く時はたいてい車なので、その駅を使うのは仕事帰りの時だけで、年に数度しかない。駅前にあったスーパーも数ヶ月前に小綺麗に改築された。スーパーの裏には50年以上前からの空き地があったのだけど、持ち主が変わったのだろうか、去年あたり老健が建った。
近くの児童公園は、私が高校生ぐらいの頃造られたもので、木は随分立派になった。
空の色は、48年前に両親がここに越してきたときと同じだろうけど、電線の数はおそらくすごく増えたのだと思う。
おふくろの話を小一時間聞いてから、おやじが出てきて、また小一時間。2人ともまずまず元気なことを確かめてから、辞した。
帰りはもう少し離れた別の駅を使った。こちらの方が、帰るのには都合がいい。こちらの駅の周囲の方が、多少は落ち着いているが、商店街には派手な看板を出しているチェーン店が増えて、なんとなく軽い感じになってしまっている。
街灯がオリベスクのような形をしていて、それが何本もあったのには驚いたが、白色の防犯灯よりは目に優しい色だった。

ちょくちょく、顔を出してあげないと

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台風3号、ひどいことにはならずにすんで

2019年06月28日 | 犬との暮らし
フラットコーテッドレトリバーのナイト、体のあちこちにできている脂肪腫がだんだん大きくなってきた。外から見て分かるほどではないが、横腹などをさすると、その多さに驚いてしまう。
脂肪腫は犬に多い良性腫瘍で、体の表面以外にもいろいろなところにできる。脂肪腫は内臓にもできる。気道系にもできて、気管を圧迫している可能性があり、最近、息苦しそうにしていることが多く、腫瘍のせいではないかと心配している。良性腫瘍といっても、できる場所によっては生命予後に影響を与える。
脂肪腫は、無数にできてしまうので、そこだけ切除するというように局所的にコントロールをしたらいいというわけではなく、このままにしておくしかない。昨年脾臓にできた血管肉腫のような高悪性度の腫瘍なら化学療法でがん細胞をたたくこともできるが、脂肪腫は低悪性度で腫瘍細胞に抗がん剤はあまり効かない(ナイトの半年と私たち人間の半年 )。ナイトは、自分の体にできた腫瘍は体の変化として受け容れているだろうから、人間から見ると可哀想だけど、自分自身では自然なこととしているだろうと思う。その証拠に、点耳薬をつけた時には猛烈な勢いで耳を枕に擦り付ける。
そんなナイト、最近では散歩も苦しいようで、あまり長時間歩くことはなくなってきた。
それでも、私が出勤する時のお見送りの散歩は欠かせないようで、私の朝食のヨーグルトの容器の底を舐めた後は、いつでも出かけられるように待機している。
日本に近づいてから台風になった3号。朝の通勤通学時間を直撃するのではないかと思われていたが、幸い一足早く通り過ぎていってくれた。路面が濡れているのでどうしようかと思ったが、朝食を食べ終わった私が立ち上がったと同時にナイトも立ち上がったのを見て、やっぱり途中まで連れて行くことにした。
15分ほど歩いたところで、あとから出て追いかけてきてくれた妻の車に乗り込んで、ナイトは満足そうにしている。荷台に飛び上がる時の力が衰えてきているのがわかる。時々、私が後ろから押してやるようになってきた。
台風一過でカラッとしているであろうことを期待していたのだけど、ただ単に雨上がりだからか、北のほうに梅雨前線があるからかわからないが、少しむしむしする。
もうすぐ7月、ナイトには辛い季節だ。
何はともあれ、こうやって今日も無事に出勤できてよかった。これが電車の遅延だとか運休なんて騒ぎになっていたらと思うと、ゾッとする。
あと、G20サミットが開催されている大阪も大雨にならずによかった。

ひやひやした

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自然とともに生きているということを意識する

2019年06月27日 | ガーデニング・菜園・花・緑
ふつうの休みを過ごした日、近所のガーデニングショップを訪ねた(たぶんこれがふつうの休み )。3鉢育てているゼラニウムをもう少し増やしたいと探しにいったのだ。残念ながら、お店にゼラニウムはなかった。それどころか、置いてあるお花の種類がなんとなく寂しい。顔見知りの店員さんにきいてみると、今の時期は、お花はすくないとのこと。そういえば、今は”花境期”だった(花境期 - 2013/6/4)。花の季節が春から夏へと移り変わっていく6月、お花の苗を植える時期ではないのだ。妻の勧めに従って、ゼラニウムは挿し木で増やすことに挑戦することにした。
鎌倉は東京に比べたら緑が多く、自然に触れているつもりだが、朝と晩のほんの少しだけしか居ないとなるとなかなかその自然の声を聞くこともできない。四季のある日本では、梅雨時は水の恵みを得て多くの植物が成長する時期だ。ここで、たっぷりと栄養をたくわえ、花は咲き、葉は生い茂る。私たち人間のサイクルも、自然とともにあるということを意識することで、生活にもメリハリがでてくるはずだ。そして、植物たち、路傍の草一本まで、が生の営みを行なっているということに想いを馳せたら、生きる力となる。

蒸し暑くなってきました

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「献立アプリ」第6話・・・空飛ぶキムチ桶

2019年06月26日 | 料理・グルメ
第5話からの続き)
私の目の前に、180センチぐらいの大柄で肩幅の広い男が現れたのは、ちょうど乗り換えの階段を登りおえたところだった。
帰宅時刻のターミナル駅のコンコースは人でごった返していた。朝よりも人の歩く方向は無秩序で、余計に歩きづらい。そんな中を男は誰彼構うことなくぶつかりながら歩いていた。その男を中心として、悲鳴と怒号が飛び交っていた。男がやってきた方にはあちこちに血が飛び散っていた。
男は紺色の毛糸の帽子を被っていて、血まみれの右手にはナイフのようなものを握っているのがすぐにわかった。急に立ち止まり辺りを見回し、事態を呆然としてみていた私の目と男の目が合った。
次の瞬間、男は私たちの立っている方に前屈みとなって突進してきて、私のすぐそばで立ちすくんでいた中学生ぐらいの制服姿の女の子に切りつけた。女の子は逃げる間も無く男に腕を切られ、制服のブラウスはあっという間に血に染まった。女の子はその場でしゃがみこむように倒れた。男は振り向きざまに初老の男性の腹にその刃物を突き立て、刺された男性は腹に刃物をさしたまま仰向けに倒れてしまった。
とんでもない事件が起こっているということに、あたりの人が気がつき、逃げようとするが、辺りはパニックとなっていて、男から少しでも離れようとしても、逃げ場などない。そんなつもりはないのに、毛糸の帽子の男を囲むような格好になっていた。
男は、背中のデイバッグから別の刃物を取り出し、逃げようと背中を向けた中年のサラリーマン風の男性を後ろから追って、その刃物を突き立てた。私が男の凶行を知ってから、これまでのことは、ほんの1分程度のうちに起こったことだった。
その中年男性から抜いた刃物を握り直し、男は私の方へと近づいてきた。
逃げようにも、私の後ろはたくさんの人がいて、私に隠れるように立っている。私を押し出すようなことはしないが、明らかに私を盾にしている。さっき、目を合わせてしまったのが運の尽きだったのかもしれない。このまま殺されてしまうのかと思うと、恐怖のせいだろう戦慄が走り、下腹が掴まれるような感じがする。声は出したくても出てこない。
このまま刺されてはたまらない、少しは抵抗しようと、PCの入っているショルダーバッグを体の前に持ってきた。男の突進を少しでも食い止められたらいい。そして男の目を睨み返した。再び男と目が合った。

 
男が一歩踏み出した、その瞬間、韓国料理フェアーをやっていたワゴンのほうから、黄白色の大きなプラスチック製の桶が男めがけてとんできた。
  
それは、キムチの入った大桶で、男の頭にぶつかって、キムチのタレにまみれた。あたりにはキムチがばら撒かれ、匂いが立ち込めた。大声をあげながら、頭に着いたタレを振り払おうとする男に向かって、二人の売り子が突進していった。男は無茶苦茶に包丁をふりまわし、売り子の一人の腕に当たり、突き刺さった。腕を刺された売り子は包丁が刺さったまま、男の腕をつかみ、そのまま男の腕をキメて組み伏せてしまった。
二人の売り子の一人はチマチョゴリを着た女性で、もう一人は作務衣風の割烹着を着た男性だった。男を組み伏せたのは、チマチョゴリを着た女性の方だった。そして、彼女の腕から血は流れていなかった。
 
 
制服を着た警官が駆けつけてきたのは、そのすこし後のことだった。

あっという間の出来事

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 第7話に続く

自分は自分の味方でいよう!

2019年06月25日 | 生き方について考える
自分以外の人はみんな敵、というわけはないけど、自分に手を差し伸べてくれない人は、薄情だなんて身勝手なことを考えていたら、そうともなりかねないので気をつけなくてはいけない。ほとんどの人は自分(私自身)のこと、要するに他人のことなどそれほど考えていないから、そんな風に考えてしまっても仕方ない。自分以外の人はたとえ妻子親友であろうとも、他人だ。人間生まれた途端に一人で、死ぬときはもちろん一人だ。
 
人間は常に一人だから、自分のことをいつも考えているのは自分だけしかいない。たとえ自分に対して無関心を装ったとしても、肉体的精神的な全ての要素を含んだ総体としての自分に対して関心を持っていることは否定できない。そういう観点からみたら、自分は自分の敵ではない。自分は自分の敵になることができないとすれば、自分は自分の味方となる。
敵味方でいう味方とは自分のことをいつも応援し、鼓舞してくれる存在だ。そして、時々は自分を批判的な目で見る。でもそれは自己嫌悪とか自己否定につながるものではない。
自分は自分の味方だということを忘れてはいけないのだ。

自分を悪くいわない

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今年もクチナシは

2019年06月24日 | 日々思うこと、考えること
玄関のドアを開けたら甘い匂いが漂ってきた。今年もわが家のクチナシが花を咲かせた。まだ1輪で、ほかにそれに続くような蕾が見当たらないので、今後が少し心配だけど、どこか葉っぱの中に隠れているのかもしれない。
今週も頑張ろう、と昨晩は書いたけど、休めば休んだでべつの疲れも出てくる。勝手な話だけど、そういうものだから仕方がない。
今週いっぱい締め切りの原稿が1本ある。ルーティンワークの他に、頑張らなくてはいけない。病理診断は朝から晩まであるが、これは臨床医でいえば外来と手術が一緒になったようなもの、かれらも外来当番の日は朝から晩までやっている。そんなものだろう。

朝から大雨

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たぶんこれがふつうの休み

2019年06月23日 | 日々思うこと、考えること
一日中、曇天。 時々、霧雨。
これといった用事もなく、犬の散歩と家事の手伝い。
 
 
普通の休み、静かに過ごしました。
こういう普通の休みが嬉しい。
 
気がついたら、もうこんな時間。寝落ちしてました。
あらためて、おやすみなさい。

明日から、また頑張ろう

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不平不満と自己矛盾

2019年06月22日 | 生き方について考える
通勤電車内でマナーの悪い人のことを書こうと思っていたが、やめた。
不平不満というものはいくらあげてもキリがない。仮に、最初の不満が解消されたとしても、次にそこに到達したところから不満が出てくる。自分のことを棚に上げて文句を言ったところで何にもならない。
 
それに・・・、私自身が他人の不平不満のタネになっている。
私がただそこにいるというだけで鬱陶しい人はいるだろう。満員電車の中での私はそういう存在だ。私だっていくらでも(気がつかないうちに)マナー違反を犯しているはずだ。

人間は一人で生きていくことはできないくせに、一人でいたがる。なんとまあ、わがままな存在だろう。そして、しばしば自分のわがままに気がつかない。
 
逆にいえば、しょせんわがままな存在なのだったら、(限度はあるが)何をしても許されるということになる(それが法律)。結局は誰かに不平不満を抱かせることになるのだから、少々のことは仕方ないと思って生きることも必要だ。

人間はあれこれ考えてしまうが故に、自己矛盾に満ちた存在となってしまう。それでも、そのことを解消するには、結局のところあれこれ考えて生きていくしかない。

無限に

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街角の花

2019年06月21日 | 日々思うこと、考えること
6月の花といえば、アジサイとバラが思い浮かぶ。ほかにも、いろいろな花があるが、その種類と、華やかさはこの2つが群を抜いている。わたしの家にも数種類あるが、鎌倉の街に出かけたら、それこそ多くの種類のアジサイ、バラに出会う。

よそ様の家の花は、突然切られてしまっていることがあり、悲しい思いをしてしまうことがあるので、なるべく写真におさめることはしないのだけど、今日はブログに載せる写真がなかったので、2枚ほど撮った。
ナイトと歩きながらだったので、落ち着いてじっくりとまではいかなかったけれど、アジサイとバラの写真をそれぞれ1枚ずつ。
アジサイは、お寺の参道の入り口に植わっていたもの。白いバラは、お気に入りのお菓子屋さんの前の小さなスペースに植わっていた。
お花を見ると、どこかにそれを手入れしている人がいて、また、その花を見て毎日喜ぶ人がいるのだと思う。街角のこうした花はそれこそ道ゆく人にも見てもらうということまで考えながら丹精しているわけで、気が抜けないなあ、などとも思う。

蒸し暑くなってきた

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マルチーズのコロのパピーカットとベッカムヘア

2019年06月20日 | 犬との暮らし
マルチーズのコロはあまり外出しない。10年近く前の寒い日に私が散歩に連れて行っていったのがいけなかったようで、それ以来”散歩に行こう”というと、クレートの中に逃げ込んで、こちらに向かって唸る。
気が向くと玄関先まで出てくることがあって、そんな時には近所のコロファンの子が”コロ様に会えた”と喜んでくれる。
コロが出かけるのはあとは、トリミングに出るときだけ。マルチーズは被毛が豊富なのでいろいろアレンジができて、まるシュナ(まるでシュナウザー)なんてのも昔はよくやっていた。
昨日はそのトリミングの日で、妻のリクエストは全体はパピーカットで、頭はベッカムヘア、というもの。以前コロの面倒を見てくれていたトリマーさんが、コロにはモヒカンぽいベッカムヘアが似合うとやってくれたのが始めで、いまでもそれは続いている。

(12年前のまるシュナ)
パピーカットは、耳のあたりでなんとかなっているが、ベッカムヘアは何ともうまくいかない。歳のせいか、トリマーさんの腕のせいかはわからない。
ただ、まあ私が帰宅すると、遊べといっておもちゃを持ってくるのは変わらず、可愛らしい。

中身は変わりません

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「献立アプリ」第5話・・・夫婦の会話

2019年06月19日 | 料理・グルメ
第4話からの続き)
「この通話アプリって、そもそもなんで使うようになったんだっけ」
「それ、災害時に無料で通話ができるっていうので始まったのでしょ。」
「もちろん、それは知っているよ。でも、あの時にいくつか無料通話アプリが開発されて、これってとくに日本で使っている人が多いんだよね。」
「そうね、でも、みんながみんなってわけではないし、やめちゃた人も結構いるみたいよ。中学生なんて、いじめが嫌でやめたなんてことも聞いたわよ。」
 
 
「・・・ところで、これって、料金支払いもできるんだよね。」
「どうしたの?あたりまえじゃない。でも、私たちは使ってないわよ。」
「カードとも連携しているんだよね。」
「使っている人は、カード決済なのかしら、それとも銀行口座から直接引き落とされるのかな。使っていなからよくわからないわ。」
「それにしてもさ、カード会社がこのアプリと連携して、客のデータを融通しあっていたら、どうなる?」
「どうなる?って、どうなるの?」
「もう、何年か前だけど、ネット通販の大手が、ネットの注文から発送までの時間をつめるために、過去の注文履歴とかからどんどん予測するするようになっているとかっていう話を聞いたことがあるんだよ。」
「そっか、犬のえさなんてちょうどいいわよね、ほぼ三週間に一度って、わかっているから。でもそれはそんなものじゃない?昔だって、御用聞きの人がいるものないか、って聞きに来ていたのと一緒でしょ。」
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「いや、それはそれでいいのだけど。でも、会話が盗まれていたらどうなる?カレーが食べたい、だの、そんなことがわかったら、とりあえずその店を出せば必ず買う客はいるわけで。」
「え?私たちの献立の不思議なワゴンのことを言っているの?そんなこと、あるわけないじゃない。だいたい、私たち夫婦のためにそんなことしたって商売にならないでしょ。」
「そうなんだけど、じゃあ、そういう客が数人でも集まったら?」
「え?だって、そんなにタコスを食べたい人が集まる?・・・そっか、タコスじゃなくて、あの時はメキシカンフェアーだったか。」
「そう、きっと、ハラペーニョとかテキーラも置いてあったんだよ。そして、それを買いたいと思っていた人もいたはずなんだ。」
「えー?それじゃあ、油揚げと生姜は?」
「それぞれの食材を一つのメニューに対して捉えるからそう感じるんだよ。」
「だって、その時豆腐だって売っていただろうし、ネギとか、鰹節だって置いてあったはずだよ。いままで、どのワゴンも、”欲しいもの”も置いてあったけど、”それ以外のもの”も置いてあったはずだよ。」
「たしかにね。」
「僕のリクエストするメニューなんてたかが知れているから、君用にはそんな材料を適当に用意しておいたらいいんだよ。少々幅があったほうがアレンジしやすいし。」
「でも、何のためにそんなことするの?わざわざお店を出すなんで面倒だし、費用だってバカにならないわ。」
「ねらいはそこなんじゃない?」
「今って、日々の献立の出ているページっていっぱいあるじゃない。それに評価がついたりもして。そのうち、人気のメニューなんて、レンジでチンしてできるような下ごしらえ済みのパックにまで出てくるんじゃない?今ある、糖尿病食、とか高血圧食、なんて使う人の都合は関係なく、毎日のメニューが決まっているし。」
「それで、AIが通話をチェックしてお店を広げる。ユーザーの位置情報もわかっているから、あなたも私もどこにいるかなんてわかっているものね。」
「今日、夫のほうは味噌汁が食べたいはず、妻はなにか旬のものが食べたいはず、という解析結果があって、何時頃やってくるということがわかればその準備をしたらいい。」
「なるほどね。どれも値段がちょっと高いのはその人個人用だからか。」
「売っていたのって、あれ、人間だったのかな。ロボットだったのかもよ。」
「なんだか、いやね、全てを監視されているのって。」
「監視というか、どういえばいいのかな。しょせん、人間の行動パターンなんて、類型化されてしまうから、標準的なパターンの範疇であったら、大抵のことは対応可能なんだろうね。」
 
 
普段私が利用している都内のターミナル駅での事件が起こったのは、妻とそんな話をしてから、10日ほど後だった。

すべてお見通し

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第6話に続く

満月、土星と木星も一緒に

2019年06月18日 | 日々思うこと、考えること
昨晩は満月。
 
 
先輩と飲んで帰りが少し遅くなり、誰もいない八幡宮の境内を空を見上げながら歩いた。スッキリした空には、少しだけ雲もでていたけど、鶴岡八幡宮の源氏池の上には月が白く輝いて見え、その両脇には明るい星が並んだ。向かって左が土星で、右は木星だそうだ。よくみたら、土星の輪もみえるほどだったそうだけど、スマホで写真を撮っただけでそれ以上のことは試みなかった。
 
おとといの夜、箱根で見上げた月も美しかった。
自然固有の美しさというのは何に対して感じるのか。長い時間をかけて作られた万物の形全てに合理性があり、無駄が無い。そして、自然の持つ生命力は前向きで、ネガティブな要素は含まれていない。
自然に対して入り込もうとする人間の造形物はどこまでいっても、自然になることはできない。
空の星はいつまでも人間が手を加えることのできない、永遠の存在であってほしい。

星に願いを

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恐ろしい事件の発生頻度が高くなっているように感じる

2019年06月17日 | 日々思うこと、考えること
大阪で警察官が襲われて、拳銃を奪われるという事件が昨日の早朝に起こった。まずは、重体の警察官の方の回復をお祈りする。
事件発生から24時間で犯人が捕まった(逃走中の拳銃強奪犯を大阪府箕面市の山中で逮捕)。拳銃も確認できたとのことで一安心だが、また、このような恐ろしい事件が起こり、心が暗くなる。これまでに、こういう事件が全くなかったかといったらそうではないかもしれないが、少なくとも、時間の発生頻度が急速に増している。
この国を覆っていた安全装置がはずれそうになっているのではないかと思う。
昨日訪れた箱根近くのショッピングモールには、国内外を問わず、善男善女が楽しく買い物をしていた。でも、目の前を通る人を見ていて、ここにいつ暴漢が乱入してくるかなどわからないと思うと恐ろしくなった。駅など人混みの多いところは気をつけるようにと言われても、計画的に何かをされたらどうしようもない。世の中に悪意が満ち始めている。誰もが、イライラして、他人と自分を比較して、生きる目的を見失いつつあるように見える。それぞれの人の価値観はバラバラとなってきて、意見を交換する前に、考えはすれ違ってしまい、話し合いの機会は失われる。
互いの関係の中で互いを尊重することなく疎外する、いつの間にかそんな時代になっている。互いの連帯感は失われ、あるものは通り魔的な罪まで犯す。目の前に広がる社会が、ふと空虚なものに感じられてしまう瞬間のあることが悲しい。

何を信じる

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梅雨の晴れ間に久しぶりの家族旅行(日帰り)

2019年06月16日 | 家族のこと
昨夜は未明にすごい雷雨があったが、朝起きたら雲ひとつない快晴。
父の日、ということかどうかわからないが、息子が帰ってきてくれた。娘も帰ってきたということもあって、箱根まで日帰り温泉旅行。

思いがけ家族旅行となり、楽しく1日をすごした。
 

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