朝はコートが必要ですが、日中はそのコートも邪魔になるほどに気温が上がります、と天気予報で言っていたが、ではその邪魔になったコートはどうしたらいいのかは提案してくれなかった。
確かに足先はちょっと冷たかったが、それも日の光を浴びているうちに体全体が温まり気にならなくなるようだったから、今日もジャケットにマフラー、手袋。
気温が上がって植物も次々と開花し、いよいよスギの開花も本格的になってきた。
昨日、玄関前の腰掛けを拭いたら雑巾が真っ黄色になったと妻が嘆いていたが、私も外から帰ると身体中が埃だらけで、ベトベトしている様な気がする。
あの山を覆っている黄色い粉は杉の雄花のもので、スギ花粉の飛散量は、その開花具合に依存する。
何もあんなにばら撒かなくてもいいじゃないかと、テレビに映る花粉の画像を見ながら思う。
これじゃあ人間の男と一緒だな。
健常な男性であれば精子は一度の射精で1億個放出され、3日もあれば満タンになるというから、人間男性の生殖能力はもしかするとスギに勝るとも劣らないようだ。
いや、ヒトの場合、年中発情しているのでスギ以上かもしれず、ヒトがこの地球上に溢れるほど増えたというのもむべなるかなだ。
いずれにしても、ヒトもスギも男は男、自らの遺伝子を残すための圧倒的な物量作戦を実行している。
この時期だからスギの雄花の話にしたが、これは生物すべてに共通した仕組みで、とりたてて珍しいことではない。
自己複製をしていたら生物として弱くなるので、多様性を獲得するためにオスが発生した。
そのオス、発生以来自分の遺伝子を残すためにあれやこれやの方法を生み出し、その一つが大量の生殖細胞を作ること、力をつけることなど涙ぐましい努力を続けている。
結果として、この辛い春先の1ヶ月があるわけで、種は違えども男としてはスギの雄花に同情してこの状況に甘んじるべきなのかもしれない。
元は雌雄同体
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