恥ずかしながら、エルピーダという会社、経済産業省の役人(資源エネルギー庁前次長)がインサイダー取引で逮捕されたというまでは、名前すら知らなかったし、破綻の発表があるまで、これほど大きい会社とは知らなかった。
この会社の破綻、”産業の米”である日本の半導体事業、海外企業との価格競争に敗れた、とかいうが、本物の米と同様、世界的な価格が下がってしまえば、それに合わせるしか無い。日本国内的に薄利多売となってしまっても、しょうがないだろう。同等のデザイン、スペックのPCがあれば、安い方を買う。
本物の米だって、こうまでして守らなくては立ち行かないのだから、産業の米もまたしかり。だが、守れなかった。米が無くなると、経済制裁かなにかをされたときに生きていけない。産業の米、はどうなることやら。禁輸されると産業界全体にとって深刻な問題だが、会社が潰れてしまっては致し方ない。あれこれ言っても、後の祭り、早急に善後策を考えねばなるまい。
日本は確実に世界の他の国から追いつかれてしまった。
少し前までに手を打っておけば、差を維持することもできただろうが、それができなかった。
そもそも、公的資金を導入して、自分の懐を肥やしているような役人のいる国である。情けないにもほどがある。
さて、諸外国に対して明確なアドバンテージが無くなった今、私たち、日本人はどうすればこの危機を乗り越えられるのだろう。
放っておけば、本当に貧乏になってしまう。
橋下大阪市長は日本がこのまま貧乏になっていくのを必死になって止めようとしている。その方策の一つが先日発表した船中八策だろう。
では、コロ健はどう思っているか。
私は政治家ではないし、個別の問題について、具体的なことはわからないが、私たち日本人が元々持っている、和の心をもう一度見直してはどうだろうかと思う。
日本人はもともと自己主張がなく、控えめ、といわれていたが、最近はそうでもなく、どんどんいろいろなことを言う人が増えてきた。これはこれで、お上に押さえつけられていた過去からの脱却という意味では良いことだ。
だけど、控えめなところ、自分自分と自己主張をしないところ、悪いばかりでもない。さらには、Cool JAPANと言われる日本の和の伝統、文化。そういったものに対する、誇りをもって社会全体で頑張らなければなるまい。
その上で、誇りを持った大和民族が力を合わせて、相互に高めあっていく。そんな道しか、われわれ日本人には残されていないと感じる。
和の心で、格差を無くすことも大切だ。
様々な格差がいわれているが、もっとも深刻なのは世代間の格差だろう。
今の高齢者は、年金をたっぷりもらえるが、今の若い世代はもらえるかどうかもわからない。
これは相当な世代間格差だ。
日本人、年寄りも若者も皆で痛みを分かち合うことも必要だ。若者は自動的に痛みを被ることになっているので、あとは年寄りも痛みを引き受けなくてはならない。
そうでなければ、高齢者は若年者からの尊敬を得られること無く、さびしい余生を送ることになる。それとも、金さえあれば良いとでもいうのか。尊敬され、金もよこせというのは両立しない。
世代間格差を和の心で乗り越えることが、今、しなくてはならないことと考える。
世界と対等な環境を=エルピーダ破綻で米倉経団連会長
時事通信2012年2月28日(火)20:03
経団連の米倉弘昌会長は28日、福岡市内で記者会見し、エルピーダメモリが会社更生法の適用を申請したことについて「日本最大の半導体メーカーの破綻で極めて残念だ」と述べた。その上で破綻の要因として、競合する韓国企業との電気料金、為替、人件費の「格差」を指摘。「世界と対等な条件のビジネス環境をつくってほしいというのが切なる思いだ」と政府に注文を付けた。
破綻の影響に関しては、自動車や電機など大口需要家を念頭に「かなりの被害を受けるのではないか」とする一方で、「これに屈することなく、日本の産業界はイノベーションを加速すべきだ」と強調した。