昨日、柔道の全日本選手権を準々決勝からテレビで観た。スポーツのテレビ観戦は好きだけど、柔道ファンというわけではない。たまたま体操の全日本個人選手権(内村選手の11連覇を19歳の谷川翔選手が阻止したということで、これまた歴史的な大会となった)を見ながらザッピングしていたらハンサムな選手(九州電力・七戸選手)に目が止まって、そのまま観戦したという程度だったのだけど、観戦してよかった。なぜならとても面白くてよかったから。オリンピック以外で柔道の試合を観たのはいつ以来だろうかと思うぐらいだったのだけど、まずは双方白の柔道着に黒帯というのがいい。あの、青い柔道着に、私はいまだに違和感を感じてしまう。
そして、日本人同士の柔道”家”同士の対決というのが見応えがあった。新聞を読むとルールのおかげもあったそうだけど、一本がすごく多くて、選手がそれに応えて多くの技が繰り出され、力任せのプロレスのような柔道とは違い、素人が見てもわかるような多彩な技と技の対決となっていた。
決勝戦となった中央競馬会・原沢選手と旭化成・王子谷選手の死闘はすごかった。死力を尽くし、精魂尽き果てたという感じだったけど、二人ともそれまでの激闘の末だから仕方ない。そして、準決勝の千葉県警・加藤選手と原沢選手の対決、明大・小川選手と王子谷選手の試合もすごかった。その前の準々決勝も見応えのあるものだった。”復活”優勝した原沢選手は本当によかったし、フリーになるという背水の陣を引く今後はもっと頑張って欲しい。原沢選手と同い年で、苦杯をなめた王子谷選手にも捲土重来を期して頑張って欲しいものだ。
決勝戦 原沢選手対王子谷選手
世界中に広がった柔道は、この先も"JUDO"として日本の”柔道”からはかけ離れたものとなって行くに違いない。そして、オリンピックで勝てなくなっても日本柔道は”柔道”の道を歩んで行くだろうと思う。やっぱり、力勝負ではなくて、互いの経験・技術をフルに発揮して技を競い合う柔道の方が観ていて面白いし、残って欲しい。昨日、観客席には随分多くの外国人がいた。柔道通、というかおそらくみなさんそれなりの柔道関係者だろうが、”日本式”柔道の素晴らしさを堪能してもらえただろうと思う。
また観よう