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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

ニセ科学の正体① 科学のように見える

2014-10-06 23:32:09 | 科学だいすき
ニセ科学の正体① 科学のように見える

左巻 健男
さまき・たけお 1949年生まれ。千葉大学教育学部卒業。東京学芸大学大学院修士課程修了。法政大学教職課程センター教授。著書に『面白くて眠れなくなる化学』ほか。

ニセ科学(疑似科学やエセ科学ともいわれる)が世の中にあふれています。ニセ科学は、「科学っぽい装いをしている」あるいは「科学のように見える」にもかかわらず、とても科学とは呼べないものを指しています。科学への信頼性を利用し、科学用語をちりばめながらわかりやすい物語をつくって、ニセ科学へ誘っています。

私は、もともとは中学校・高等学校の理科教諭。生徒とたのしくわかる理科の授業に悪戦苦闘し、現場からの理科教育の研究を発信しようとしてきたつもり。
今は大学の教員として小中高の理科教育、一般の人の科学リテラシーの育成を専門にしています。
現代の変動の激しい高度知識社会で必要とされる知識は、理科の関係では、科学リテラシーといわれます。リテラシーというのは、もともと「言語の読み書き能力」でしたが、基礎的な科学知識の重要になった現代にあって、科学リテラシーが誰もが身につけてほしい科学を読み解く能力として登場してきました。
そこで、私は、現代では、「読み・書き・そろばん」だけでは不足だと考えて、「読み・書き・そろばん・サイエンス」を主張しています。そんなことからニセ科学も研究対象にして、大人のための理科の季刊雑誌『理科の探検』(愛称RikaTan)誌を仲間と共に発行したり本を書いたりしてニセ科学に警鐘をならしています。



小野絵里

理科の土台になっている自然科学は、素粒子の世界から宇宙の世界までの秘密を探究し、世界がどうなっているか(自然像)を明らかにしつつあります。自然科学は、重要な人類の文化の一つであり、論理性や実証性が特徴です。自然科学でわかっていないことも膨大にありますが、わかってきたことも膨大にあり、疑いのない真実の基盤は増え続けています。
本エッセーでは、科学リテラシー育成の観点から、テーマの中心をニセ科学にすえて、その具体例を通して、ニセ科学に財布や心を狙われないようにするにはどうしたらよいかを考えあいたいと思います。
(さまき・たけお 法政大学教授)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2014年9月24日付掲載


自然科学でもわかっていないことも膨大ですが、わかってきたことも膨大にある。
いわゆる超常現象が起きても、それはいずれは科学的に証明できるものなのです。
どんなニセ科学が暴かれるか楽しみですね。