名古屋・名駅街暮らし

足の向くまま気の向くままに、季節の移ろいや暮らしのあれこれを綴ります。

初冬の風景

2009年11月08日 | セカンドルーム

 

飛騨地方は、一度寒波が来て雪も降ったが、その後は穏やかな小春日和が続いている。
立冬を過ぎた今朝は霜も無く、散歩をしていても寒さを感じなかった。
散歩のコースは決まってないが、朝は林道を川上に向かって歩くことが多い。
上流に家は1軒しかないので、人に会うことは無いが、たまにカモシカや猪に出会うこともある。


耕作を止めた田畑が多く、農道はいつも猪に掘り起こされて、付近は野生動物の棲みかになってしまった。


落ち葉が積もった林道は、今はふかふかで歩きやすいが、間もなく雪が積もって入れなくなる。


取る人のいない渋柿が実っているが、この辺りに猿はいないので、小鳥だけが喜んで食べに来る。
夕方の散歩は、下流の家並みのある辺りを歩いている。
今はまだ外で仕事をする人がいるので、おしゃべりが出来るが、雪に閉ざされるようになると、まったく人の気配が無くなってしまう。


日だまりでおばあさんが、飛騨特産のあぶらえ(エゴマ)をふるいにかけていた。
最近あぶらえは健康食品として人気が出てきたが、飛騨では昔から煮物や和え物、おはぎや五平餅にまぶすなど、いろいろな料理に使われてきた。
ふるいにかけた芥子粒ほどの実を、もう一度水を使ってゴミや砂、殻などを取り除いて乾燥する。
手間隙の掛かる作業であるが、どこの家でも貴重な保存食として作っている。
あぶらえは丈夫で、昔から日陰や桑畑の中など条件の悪いところで栽培していたが、ここ数年は普通の畑でも実の入りが悪くなっている。
高冷地の痩せ地で育った作物が出来なくなるのは、温暖化のせいだろうか。


電動薪割り機を使って、間伐材の杉で薪を作っている人に出会った。
今年初めて使ったが、これなら一冬分の薪も簡単に作れると言っていた。
かなり太い幹もスパッと割れるので、女性にとっては強い味方かも知れない。
山里で毎年見かける初冬の風景も、少しずつ変わっていく。

コメント (3)
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