高山の町へ買い物に行って、駅前を通りかかったら、山王祭の幟が強い風で支柱に絡んでいた。
今日は北の風が強く、黒い雲が勢いよく流れて、冬の空のようだ。
4月14,15日は春の高山祭り(山王祭)が行われるが、1日は天気が荒れると言われているので、好天を期待したい。
12台の屋台の曳き揃えや、神輿を中心にした祭り行列。 それを守る黒紋付に裃姿で、一文字笠を被った警護役など、時代絵巻を見るように美しい。
高山祭りが終わると、春の遅い飛騨地方にも、本格的な春が訪れるといわれている。
花が咲いていないので花冷えとは言えないが、今日の寒さを吹き飛ばすような風景を、裏山で見つけた。
接写では情景も分からないし、なんとも妙な写真である。
普通の距離で撮ると、朴葉の虫食い穴をこじ開けて、水仙が勢いよく伸びている様子が分かる。
落ち葉のしとねで眠っていた水仙が、あちこちで、春を感じて起き上がってきた。
春になると、雑草やつくしが落ち葉や小枝を乗せて、伸びていく姿をよく見かける。
朴葉は大きくて、腐蝕に時間が掛かるので、水仙ほどの力が無い植物は、起き上がるのに大変だろう。
それでも、葉をめくると、もやしのような青白い芽がたくさん出ていた。
古家に生えた竹の子が、畳を持ち上げたという話を聞くが、春は万物に生気と活力を与えてくれる。