今朝の冷え込みは強く、水溜りや犬用の水には氷が張っていたが、くっきり晴れ上がった空はまぶしかった。
日が高くなると気温も上がり、日向ぼっこをしていたユキは、木陰へ移動をしていく。
鶯の初鳴きを耳にし、枯葉の間からつくしが頭をもたげていた。
三寒四温の繰り返しだが、日ごとに春の気配を身近に感じるようになってきた。
今日は久しぶりに隣町の大島町へ行ってきた。
春祭りに招かれたり、付き合いのある人も住んでいるので、度々ここを訪れている。
岩井町から、大八賀川沿いに下っていく道もあるが、今は行き来が無いため崖崩れや落石で道が荒れ、通行止めになっている。
道すがら見た白山
県道を市街地近くまで行って、国道361号線を木曽方面に向かい、美女峠の手前を左に折れた先が大島町である。
大島町は全戸数が5戸で、手前に2軒、奥に3軒の家があるが、1軒は空き家になり、他もすべて老人所帯で、山あいの僅かばかりの平地を耕して、米や野菜を作っている。
国道361号線は、冬季閉鎖されるため大島町の人たちは、秋の収穫が終わると町へ移り、春の農作業が始まる頃家に戻ってくる。
今日は、奥の一軒だけが戻って来て、5ヶ月間留守にした家や庭の掃除をしていた。
4月26日に、「大島八幡神社」の例祭が行われるので、それまでに皆さんは戻ってくるとのことだった。
6年前の春に初めて訪れたときは、こんなに長閑で、時間が止まったままの世界があるのかと、感動したことを思い出す。
そのとき以来、ひそかに「隠れ里」と呼んで、ここで暮らす人たちと付き合ってきた。
ここ数年の間に、亡くなられたり、高齢で農作業をやめられた方も居るが、まわりの自然は今も少しも変わっていない。