名古屋・名駅街暮らし

足の向くまま気の向くままに、季節の移ろいや暮らしのあれこれを綴ります。

イモリの捕食活動

2010年06月29日 | セカンドルーム


モリアオガエルの繁殖期に入って、ソフトクリーム状の泡に包まれた卵が、池に張り出した木の枝や、畦の草むらに産み付けられている。
今朝も散歩をしていたら、ソフトクリームをあちこちで目にした。


その中の一つで、泡の中にもぐり込んでいるイモリの姿を見つけた。
よく見ると、泡の中で孵化したばかりの小さなお玉じゃくしを、むさぼり食っていた。

周りには10匹以上のイモリが群がって、食い漁っている。
せっかく産み落とされた卵も、蛙になる前にすべて食べ尽くされてしまうことだろう。
木の枝なら、お玉じゃくしになって池に落ちるので、生存率も高いが、畦で産んだ卵は、泡の中で動きがとれず、全部食べられてしまう。
日の目を見ないで、イモリの餌食になってしまうのは可哀そうだが、食物連鎖は自然界の掟で、助けてやっても意味は無い。


イモリは、動くものならミミズから昆虫類まで何でも食べて、時には共食いをするなど、貪欲な捕食活動をする。


イモリもマムシやイタチ、タヌキなどに食われてしまう。
食物連鎖の頂点にいる人間は、あらゆるセーフティネットに守られていながら、意味無く人を襲うことがある。
イモリは必然性があって共食いもするが、動機不明のイモリ以下の行為をする人がいるのは嘆かわしい。


真面目な話はこれくらいにして、イモリは環境省のレッドリストにも絶滅危惧種として記載されているが、この辺りの田んぼや池にはたくさん棲息している。
貪欲な捕食活動と盛んな繁殖行動のせいか、イモリの黒焼きは「惚れ薬」として人気があった。
雄雌のイモリを黒焼きにした粉末を、惚れた人に振り掛けたり飲ませたりすると、効果覿面でなびいて来るという。
落語にも取り上げられて、大家のお嬢様に惚れた男が振り掛けたところ、間違って醜女のお女中に掛かって追っかけられるというお粗末の一席です。
落語になるほど人気があるなら、黒焼きを作って作って一儲けするか、それとも誰かさんに振り掛けてなびかせてみたい。

コメント (2)
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